AWC ネックハンギングツリー   永山


        
#1993/3581 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  21/11/05  20:43  ( 26)
ネックハンギングツリー   永山
★内容
 同時並行で読んでいた二冊目読了……したけれども、次の人から貸出予約が入ってい
たはずなのに、今日図書館のサイトで確認したら“予約が入ってますよ”的マークが消
えてる。何でかなと調べてみると、絶版本だったのが最近、電子書籍で配信されるよう
になっていたから、それが理由なのかしらん。

 法医学のネタ。
 絞殺・扼殺死体と首吊り自死とを区別する判断材料の一つである吉川線て、日本の吉
川澄一氏が提唱したものであり、それまでは確立されていないものだと当たり前のよう
に思っていました。けれども、1247年に著された『洗冤集録』(宋慈)を日本語訳
した『中国人の死体観察学』(徳田 訳/西丸與一 監修 雄山閣)を今回借りてきて
読んでいると、すでに『洗冤集録』で言及されている記述を見付けたです。知らなかっ
た驚きと、日本人的にはちょっと残念。(^^;
 というか、そうなると不思議だな。『洗冤集録』は割と早くから各国語に翻訳され
て、日本でも江戸時代、検屍のバイブルとして用いられていたとのこと。恐らく、絞殺
しておいて首吊り自殺に偽装した事件も起きていたと思うんだけど、その当時、いわゆ
る吉川線を判断材料にしていたのかどうか。していたのならその後、吉川澄一氏が学会
発表するまでの間、どうして使われなくなったのか。

 ついでに、別の本によると、首吊り自殺(定型的縊死)した場合は顔面蒼白、絞殺・
扼殺された場合は顔面が真っ赤になると書いてあるのですが、『中国人の死体観察学』
では首吊り自殺では顔は赤紫色を帯びるとある。蒼白と赤紫ではだいぶ違うような。多
分、『中国人の死体観察学』では非定型的縊死の場合を述べているものと思いますが、
その辺の明記がないため、もしかしたら判断を誤ったケースもあるんじゃなかろうか
と、別の心配も浮かんできます。

 ではでは。





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