#1896/3573 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA ) 21/08/23 17:08 ( 30)
デジタルに見せ掛けたアナログ 永山
★内容
テレビ朝日系で放送のドラマ「IP〜サイバー捜査班」第六話を録画視聴。ネタバレ
注意です。
デジタル密室の謎という、本格ミステリ心をくすぐる設定をばーんと出してきて興味
をそそられるも、いささか残念な絵解きに終わったエピソードかな。
とりあえず、漫画家が、妻も在宅していることの多い自宅404号室の真下、仕事場
である304号室で、浮気相手の女性編集者と会う神経が分からない。仕事で会ってい
るんだという弁解がいつまでも通用しないのは自明だし、いずれ妻が覗きに来ることも
かなりの確率で想像できるんじゃないのかなあ。実際、四階から三階へ来られないよう
にするために、ベランダの避難梯子を故意に錆び付かせて使えなくしておいた訳で。
その錆びた避難梯子をものともせずに妻がすり抜けて三階ベランダに行けたというの
も、何か都合がいいなあ。細身ではあったけれども。
で、そのことがきっかけで妻を絞殺した漫画家が、遺体を担いで404号室に戻ると
いうトリックは無理筋もいいところでは。高さの問題は、仕事部屋に大量にあった漫画
本を用いて階段を作れば解決するのは、最初に意味ありげな本棚のカットがあったので
想像が付いたけれども、その階段を遺体を肩に担いで昇り、決して広くない非常口、し
かも避難梯子が錆び付いて邪魔をするであろう非常口を、果たして通れるのか? 先に
妻の遺体を押し込み、次に漫画家自身が入ればいい? いや〜、映像を見た限りでは厳
しいと思えたな。妻及び漫画家の肌に擦り傷、衣服にほつれがあった、なんていう手掛
かりでも出してくれてたのなら別だけど。
咄嗟の犯行なのに、絞殺を首吊り自殺に偽装できるのか? たまたま、漫画家と妻と
の身長差から、絞め跡が首吊り自殺に見える角度になったんだとしても、妻が抵抗する
ときに自らの首に爪で引っ掻いた痕跡が残るもんじゃないのかしらん。
途中で、真相ではない密室トリックの解法が示されたんですけど、複数の人物の動き
がうまい具合につながらないと成り立たず、人々の動きをコントロールすることは不可
能なので、すぐに真相じゃないと分かる。なのに、ドラマでは少し引っ張ったし、人の
動き云々に言及しなかったので、何だかな〜と思ってしまった。
あと、マンション住人ではない刑事が、マンション内に設置された専用充電機を使っ
て自身のスマホを充電するのって、いいのかしらん?
ではでは。