AWC 視聴するドラマWが今期はダブル   永山


        
#413/3054 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA     )  18/04/04  20:42  ( 49)
視聴するドラマWが今期はダブル   永山
★内容
 WOWOWのドラマ「イノセント・デイズ」第三回を録画視聴。ネタバレ注意です。
 放火殺人の犠牲になった母子三人。佐々木は、田中幸乃が起こしたとされるその事件
に関して書いているブログを見付けた。内容は、事件の報道のされ方に一方的なものを
感じているとし、被害者の夫であり父である井上敬介――幸乃の元彼――について、果
たして善人なのかと疑問を投げ掛けていた。強く関心を抱いた佐々木は、ブログ主へ会
って話がしたい旨をメールで伝える。それを読んだブログ主――八田聡は、メールを送
ってきたのは、死刑判決が下った法廷で幸乃が判決直後、傍聴席に向かって微笑みかけ
た相手の男ではないかと想像し、会ってみることにする。
 喫茶店で対面した二人は、事件よりもむしろ幸乃について話をした。八田は井上の中
学以来の友人で、井上の身勝手で気分屋なところに辟易させられながらも、何となく友
達関係は続いていた。そんな井上が彼女だとして連れて来たのが田中幸乃。八田の語る
幸乃と井上の様子は、共依存の関係のようだった。だが、あるとき、八田が井上に呼ば
れて喫茶店に出向いてみると、井上は幸乃とは別の女を伴って現れた。後に井上と結婚
するミカだった。臆面もなく紹介しようとする井上に呆れ、八田は席を立った。外まで
追い掛けてきた井上に、八田は幸乃はどうするんだと尋ねると、「あいつと一緒にいる
と俺はだめになるからやり直したいんだ」と、第三者から見れば身勝手な言い分を吐
く。どうにかせねばと思った八田は、井上と幸乃をきちんと話をさせようとする。同席
した八田は、井上に新しい女ができたことを伏せたままの話し合いを見守ったが、結局
は決裂。そのあとになって、八田は井上に女ができたことを、幸乃へ伝える。結果、幸
乃は井上に対してストーカまがいの行為を働くようになってしまった。
 そのことで佐々木は八田を詰るが、八田も苦悩していた。あのとき自分が幸乃に事実
を明かさなければ、放火殺人なんて大ごとにまでならなかったんじゃないか。そんな考
えに苦しめられ、八田はブログを書いた。だが、それでも自らの苦悩は停まらない。い
っそ、早く刑が執行されて、幸乃がこの世から消えてくれれば、自分は解放されるんじ
ゃないだろうか。
 そうこぼした八田に、佐々木は「苦しみは自分が引き受けるから、幸乃がこの世から
消えてくれればなんて二度と思わないでくれ」と告げる。
 一方、弁護士の丹下は、二度無罪を勝ち取ったことのある有名弁護士に相談し、今後
の活動方針を立てた。それは心神耗弱を訴えての減刑狙いと、マスコミを使って世間を
巻き込み、死刑執行を少しでも先延ばしにするという定番の作戦だった。
 丹下からこの方針を知らされた佐々木は、丹下が幸乃の無実を信じていないことにシ
ョックを受け、怒る。佐々木から罵倒された丹下は、佐々木が現在の仕事(清掃員)を
隠して大企業のサラリーマンとして振る舞っていたことを持ち出し、非難する。結局、
二人はしばらく距離を置き、幸乃の死刑回避のため、それぞれ独自に動くことになっ
た。
 ――粗筋はこんなところで。
 で、上では触れなかったけれども、刑務官の佐渡山瞳の視点が前からちょくちょく出
て来るので、どういう意図なのか気になってまして。今回、その一端が見えたようなエ
ピソードが挟んでありました。毎日、死刑囚を相手にしていると、しょっちゅう彼女ら
の首に目が行く。いつかあの首に縄を掛けるんだなと思って、考え込んでしまう……
と。ここからどう進んでいくのか、興味ある切り口。
 佐々木と丹下の考えの相違は、予告から分かっていたんですが、実際に本編を観る
と、些か唐突な印象を受けた。丹下の本心がどこにあるのか、最初の時点ではっきりし
ていなかったんでしょうけど、初見では物語の流れもあって、佐々木や幸乃とは昔から
の親友で、協力を申し出たくらいだから、当然、佐々木と同じく幸乃の完全無罪を信じ
て行動を起こしたものだとばかり。なのに今回、特に理由も見当たらずにころっと変わ
ったように映った。これは構成がまずいのではと思わないでもなし。

 ではでは。





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