#886/1158 ●連載
★タイトル (CKG ) 11/03/14 23:24 (307)
◎2011年2月度 CO2削減実績報告 〜そのB〜 ヨウジ
★内容
4.考察
2月となり気温としては一番寒い時期は過ぎていましたが、次第に曇り
や雨の日が多くなり、太陽の恵みを余り受けられなくなり、2月11日の
雪などに追い打ちを掛けられ、治り掛けていた霜焼けが悪化してしまいま
した。それでも手に湯たんぽ等は使わず、工夫して余り冷たい思いをしな
いように努めたり、こまめにハンドクリームを付けたりマッサージをする
よう努めた結果、余り酷くならずに冬を乗り切ることができました。今年
は爪の波打ちが起こらないかも知れません。
手足の霜焼けとは関係なく、今月はDIYに明け暮れた1カ月でした。
寒さの中での真夏のためのDIYでした。検討するところから初め、機器
や部品や道具の選定と購入、そして工事期間に入ると次の工事に必要な部
品を購入するため毎日DIYショップに通い、工事し、そしてまた次の工
事を行なうという忙しい毎日を送って来ました。DIYの充実した1カ月
でした。
★天井埋込形換気扇の設置完了 〜暑さ対策の目玉〜
この程、夏の暑さ対策の一つとして天井埋込形換気扇のDIYによる設
置を行ないました。ちょっと気が早いとは思いましたが、あれこれ考えて
いる内に手が動いてしまいました。昨年の記録的猛暑に背中を押されまし
た。天井埋込形換気扇というのはダクト換気扇の一種で天井に設置するタ
イプのものです。換気扇は部屋の空気を室外に排出し、その分外気を吸い
込み、室内の空気を入れ換えるために使用します。もう少し具体的に言え
ば、換気は室内の汚れた空気や湿気を帯びた空気や熱くなった空気を室外
に排出し、その分室外から新鮮な空気を吸い込み、良好な環境を維持する
ために使用します。
これまでの夏は一般換気扇や扇風機や冷風扇やこれらの組み合わせで凌
いで来ましたが、気温が35度を超える猛暑日は辛いものがありました。
短期間ならどうにか頑張ってやれますが、昨年のように連日猛暑日が続く
と体の適応力の限界を超え夏バテになってしまいます。体重2キロ減はそ
の表れでした。
この一般換気扇の使用を取り止め、ダクト換気扇に取り替えると何故、
暑さ対策になるのか。排気については一般換気扇でもダクト換気扇でも室
内の空気を外に出すということではまったく同じですが、給気については
異なります。一般換気扇はファンの後ろ側の空気を吸い込むだけですが、
ダクト換気扇はダクトを伸ばして離れた場所から空気を吸い込むこともで
きます。私はここに着目しました。一般換気扇は夏であれば外の暑い空気
を吸い込むよりありませんが、ダクト換気扇なら離れた場所から涼しい空
気も吸い込むこともできます。私はその場所に縁の下を選びました。縁の
下は一日中日陰で、ある程度閉じた空間なので、普通の外気より涼しい空
気を保持しています。晴れて暑い日程、普通の外気に比べより温度差の大
きい涼しい空気を貯蔵しています。この縁の下の冷熱を利用することがダ
クト換気扇導入の理由です。
そしてこの効率を高めるためこれまで長年に渡り行なって来た南側サッ
シのガラスを網戸付き塩ビ板に交換して網戸の前に冷風扇を設置して運転
するという使い方は取り止めることになります。それだけではなくサッシ
や引き戸を開けての換気を一切取り止めます。要するに外の暑い空気を室
内に一切入れないようにするのです。このような仕組みであることからダ
クト換気扇は夏季は自ずと24時間運転することになります。24時間運
転するとは言っても消費電力は最小2.7W〜最大5.8Wに過ぎないの
で、1日当たりの消費電力量は65Wh〜139Whにしかならず、却っ
て従来より大幅な省エネができます。そしてダクト換気扇を回しただけで
は涼しくならない場合は扇風機や冷風扇を併用することになります。
これが今回の暑さ対策です。具体的な方法については私のホームページ
に【天井埋込形換気扇の紹介】コーナーを新設したので参照してください。
http://www5b.biglobe.ne.jp/~youji/software/co2/ductfan.htm
★温度センサーの移設
前述した天井埋込形換気扇の設置に伴い温度センサーの移設を行ないま
した。私の使っている温度計は温度計本体に温度と湿度を表示する機能が
ある他に、ワイヤレスで繋がった複数の外部センサーから送られてくる温
度を表示する機能があります。温度センサーには有線で2つのプローブ形
温度センサーが繋がっています。この温度センサーを3台所有しているの
で、都合6地点の温度が計れるようになっています。今回移設したのは温
度センサー3で屋根裏西側から1階居間に移設しました。外気温を把握す
るため従来は屋根裏西側から換気口を通して温度センサーを西側外壁付近
に設置していましたが、今回、天井埋込形換気扇の設置に伴い縁の下の気
温を把握する必要性が生じたからです。従来、温度センサー3のBはダミ
ーであり有効に利用されていませんでしたが、この移設によりセンサーA
は縁の下の温度、センサーBは外気温という割当になり、全センサーが有
効利用できるようになりました。移設後の温度センサーの割当は次のよう
になりました。
温度計本体‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 2階自室の温度・湿度
|
+−温度センサー1
| |
| +−温度センサーA‥‥‥ 屋根裏(屋根直下)の温度
| |
| +−温度センサーB‥‥‥ 屋根裏(天井上側)の温度
|
+−温度センサー2
| |
| +−温度センサーA‥‥‥ 1階居間の温度
| |
| +−温度センサーB‥‥‥ 1階DKの温度
|
+−温度センサー3
|
+−温度センサーA‥‥‥ 縁の下の温度(今回移設)
|
+−温度センサーB‥‥‥ 外気温(今回移設)
★今月の太陽熱温水器の省エネ成績
2月度の太陽熱温水器の省エネ成績は次の通りでした。
月 日 夕食 −−湯温−− ガス 水道 沸かし方法 湯量
前後 最高 平均 (L) 温度 (L)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
1/27 後 37 33 208 6 新規追焚有 160
2/01 後 40 38+ 107 5 新規追焚有 170
2/19 後 28 27 332 7 新規追焚有 165
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
647
[補足説明]
・夕食|前後 :お風呂を沸かした時間(前=夕食前 後=夕食後)
・湯温|最高 平均:(最高=汲み初め 平均=汲み終わった後の湯温)
:「38+」とは38.5度のこと
・水道|温度 :「+」の意味は湯温と同じ
以上の通り今月の入浴(内風呂)回数は3回しかありませんでした。相
変わらず入浴する時間が取れなかったからです。それでも銭湯へ5回(内
1回は私一人で)行ったので合わせれば8回(7回)となり、どうにか入
浴2日置きに近い回数を確保できました。
入浴(内風呂)のタイミングについては今月も3回共夕食後に沸かし、
間を置かずに二人続けて入ったので追い焚きに使うガスを最小にすること
ができました。
2008年のこの期間に最初に風呂桶1杯の水を沸かすのに使ったガス
の使用量は1回当たり平均768Lだったので、今月、太陽熱温水器を使
わなかったとすれば768x3=2304Lのガスを使ったことになりま
す。これに対して太陽熱温水器を使った場合の今月の実績は上記の通り
647Lでしたから、差し引き1657L省エネしたことになります。
2008年2月度のガス使用量が13m3であったのに対して、今月の
ガス使用量は5m3でしたから、差し引き8m3(8000L)も省エネし
たことになります。何故、8m3も削減できたのか分析して見ます。
・最初に風呂桶1杯の水を沸かすのに使うガスの省エネ
2008年2月5378L−今月647L=4731L
^^^^^^^^^^
注)太陽熱温水器を使用したことによる省エネは前述したように
1657Lで残り4731−1657=3074Lは入浴回数が
7回から3回に減ったことによる使用量減です。
・続けて入ることによる追い焚きに使用するガスの省エネ
冬季であれば一人が入浴してから2、3時間経つと湯温が10度位は
すぐに下がってしまいます。湯温を10度上げるのに必要なガス使用量
を計算します。7度の水を43度のお湯に沸かすのに必要なガス使用量
は実測で2008年2月は768Lでしたから次のような計算で求めら
れます。(概算)
10
768 x −−−− = 213L
36
(湯温)
2008年2月度は7回入浴でしたから213x7=1491Lだった
ことになります。これに対して今年の2月度は間を空けずに二人続けて
入浴したので追い焚きに使用したガスは0でした。よってここでの省エ
ネは1491−0=1491Lということになります。
^^^^^^^^^^
・厨房で使うガスの省エネ(太陽熱温水器からの給湯で)
ケトルで1.9Lのお湯を沸かすのに必要なガス使用量
水温 7度 39L
水温 37度 29L
厨房で1日ケトル5杯分のお湯を沸かすのに相当する調理を行なうと
した場合のガス使用量
水温 7度 39x5=195L
水温 37度 29x5=145L
−−−−−−−−−−−−−−−−−−
省エネ量 50L/日
50x28日=1400L
^^^^^^^^^^
これらを合計すると次のようになります。
最初に風呂桶1杯の水を沸かすのに使うガスの省エネ 4731
続けて入ることによる追い焚きに使用するガスの省エネ 1491
厨房で使うガスの省エネ(太陽熱温水器からの給湯で) 1400
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
合計 7622L
実際の省エネ量13000−5000=8000Lに近い値になりました。
注1)ガスの2月度とは今年は1月24日から2月21日の28日間
でした。東京ガスの検針日に合わせています。
注2)ソーラー湯温は例えば50度あったと言っても貯湯タンクのお湯
全体が50度あるわけではありません。太陽熱温水器の仕組み上
最も温度の高い水面ぎりぎりの部分から採湯するので、その部分
の湯温のことです。しかし、貯湯タンクのお湯がどの位暖まって
いるかを示す目安にはなります。
注3)湯量(2010年6月度から追加)とは、夏季は毎日入浴するの
で浴槽に汲むお湯の量を少な目にすることで節水することを思い
付きました。前回入浴の残り湯に熱いお湯を足し湯することで節
水する方法もあり、状況により使い分けたいと考えています。標
準の湯量は我が家の浴槽の場合は175Lとしています。
注4)今月より実績表の項目を増やしたり表記を変更しました。詳細に
ついては表直下の[補足説明]を参照してください。
私のホームページに【太陽熱温水器の紹介】コーナーを新設したので参
考にしてください。
http://www5b.biglobe.ne.jp/~youji/software/co2/solar.htm
★今月の用途別電力使用量
2月度の13台のエコワットの集計結果は下記の通りです。
用途等 消費電力 割 合
(Wh) (%)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
冷蔵庫 75080 34.60
PC関係 37450 17.26
32V液晶 19790 9.12
妻コンセント 14840 6.84
AV機器 10700 4.93
オーブンレンジ 6800 3.13
オーブルトースター 6610 3.05
炊飯器等 3090 1.42
冷風扇アンカ等 2520 1.16
DKテーブルコンセント 1810 0.83
屋根裏換気扇 1790 0.83
洗濯機等 660 0.30
天井換気扇 140 0.07
その他 35720 16.46
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
全体 217000 100.00%
注1)電気の2月度とは今年は1月31日から2月28日の28日間
でした。東京電力の検針日に合わせています。
注2)「その他」とはエコワットで測定していない照明、その他の電気
器具が消費した電力量です。全体からエコワット13台の合計を
差し引いて求めています。
注3)天井埋込形換気扇の設置に伴い2月22日よりエコワットが1台
増え13台となりました。
それでは今月の削減実績を見て行きます。
★電気の削減実績
電気は目標226KWhのところ実績217Whとなり目標内に収まり
ました。
年初からの累計でも目標496KWhのところ実績486KWhに収ま
り、達成率102.06%で目標をクリアーすることができました。
★ガスの削減実績
ガスは目標8m3のところ実績5m3と大幅に削減することができました。
大幅に削減できた理由については「★今月の太陽熱温水器の省エネ成績」
の中で分析した通りです。
年初からの累計でも目標15m3のところ実績11m3と目標より大幅に
削減でき、達成率136.36%で余裕を持って目標をクリアーすること
ができました。
★水道の削減実績
水道は目標19m3のところ実績16m3と目標内に収まりました。
年初なので累計もこれと同じとなり達成率118.75%で目標をクリ
アーすることができました。
★CO2 の削減実績
この結果、今月のCO2 排出量は目標35.28Kgのところ実績31.
80Kgと目標内に収まりました。
年初からの累計でも目標72.16Kgのところ実績67.92Kgに
収まり、達成率106.24%で余裕を持って目標をクリアーすることが
できました。
私たちが排出したCO2 は大気中に溜り二度とは回収できず、地球環境と
そこで暮らす私たち自身に害悪を及ぼし続けます。省エネをすれば確実に害
悪は減ります。
失われた生物種は二度とは戻りません。失われた生態系も回復は極めて困
難です。地球環境は私たちの生存基盤です。損なわれれば私たちは生きて行
けなくなります。贅沢過ぎる生活を改めれば良いのです。
今日からあなたのできることすぐに始めてください。みんなの努力で私た
ちのかけがえのない◎地球環境を守りましょう!!!
ヨウジ
P.S.CO2 の計算には下記のフリーソフトウェアを使ってください。
VECTOR
http://www.vector.co.jp/pack/dos/edu/science/co2_122.lzh 01/01/02 136625
地球温暖化対策プログラム(光熱費等の使用量からCO2排出量を計算
説明ページ: http://www.vector.co.jp/soft/dos/edu/se035828.html
私のホームページからもダウンロードできます。(下記URL)
*--------------------------------------------------------------------*
| Backup&Copy BCOPY / Shell&Menu SMENU / 地球温暖化対策Program CO2 |
| PC-VAN:CKG36422 e-mail:CKG36422@biglobe.ne.jp |
| Home Page http://www5b.biglobe.ne.jp/~youji/ |
*--------------------------------------------------------------------*
P.S.最近、テレビで放映されている環境関連番組では二酸化炭素の排出量を
二酸化炭素換算で表示していますが、私の報告書では炭素換算で表示し
ているので注意してください。
フリーソフトのCO2.EXEでは
「C = 0.120 Kg(CO2 = 0.440 Kg)」
のように両方表示しているので、換算する手間が省けます。