AWC ひっきー日記11 ぴんちょ


        
#814/1158 ●連載    *** コメント #813 ***
★タイトル (sab     )  10/03/19  17:59  ( 58)
ひっきー日記11 ぴんちょ
★内容
12月28日になってフジファブリックのメンバーが死んだ。
29歳の若さで。「こんなに悲しいのは初めてだ」と女子大生
が書いていた。フジファブリックのライブには何回も行ってい
たし新譜も配信初日にダウンロードしていたし、つまり自分は
リアルタイムのファンであり彼を失ったのは同時代人を失った
悲しみであり後追いのビートルマニアがジョン・レノンの死を
悲しむのとは訳が違う、という様な内容の記事を銀河だの陽炎
だのの動画を埋め込みながら延々と垂れ流していた。
これだけ思い詰めた様な記事を書いたんだから当分新しいスレ
を立てられないだろう、と思っていたのだが翌日には何事も無
かった様に今日食ったものの写メと一緒にどっかのインディーズ
バンドの動画をうpして、又又その晩にはCOUNTDOWN JAPANで
奥田民夫が「茜色の夕日」を歌って何万人のファンと一緒に泣
いたとか、おめー夏フェスで泉谷しげるが忌野は生きているぜーーーーーーー
と歌って泣いたとか書いていたじゃん。まあいいよ。そんなベ
タな批判をする気はない。それよりもフェスの盛り上がりを見
ていてなんだか怪しいなぁと俺は思った。何かこういうのって
ウッドストックにルーツがあるとか、自然発生的、グラスルーツ的
なイベントだ、みたいに語られているけれども、なんか仕掛け人
がいるんじゃないかと思って色々ぐぐってみたら、やはり極め
て電通的である事が判明した。
日本のフェスのルーツはウッドストックなんかでは勿論ない。
元々はバブルの頃に遡るのだが、当時はスキーが流行っていて
『私をスキーに連れてって』とかアルペンとかランドクルーザー
とか苗場プリンスでユーミンのコンサートとかで盛り上がって
いたのだが夏場が暇で困っているという状況があった。アルペン
は夏になるとゴルフ用品を売ってしのいだのだが苗場は寂れた
ままだった。この状況を打破する為に用いられた手法がヤマハ商法
とシネコン商法を融合させたものであった。ヤマハ商法とは次
の様なものである。1970年代、コッキーポップという音楽
番組があって視聴者の多くがその気になった。更に中島みゆきが
『時代』でポプコングランプリを受賞して視聴者は益々その気
になった。そいつら全員を”嬬恋”に動員してひたすら夢を見
させて最終的にはヤマハ大人の音楽教室でレッスン料を搾り取る。
一方シネコン商法というのは、ハリウッド映画と日本映画をさ
みだれ式に並べるとチープな邦画もよさ気に見えてくるという
もの。これとおんなじ要領で海外大物アーティストと日本の
インディーズバンドをごちゃまぜにして、苗場にぶつけたのが
夏フェスだ…。
以上は全てネットからのコピペなのだけれども、ぐぐっている
内に自分の意見として言いたくなって来る。あと、当時の様子
を見ようと思ってポプコン中島みゆきとか苗場ユーミンとかの
動画を再生している内に、ほとんど無意識の内に埋め込み用URL
をコピペして掲示板に貼り付けている。ほとんど知らない内に
記事もコピペで作成して、投稿をクリック。そして朝寝て昼起きて
我に返って吐き気に襲われる。
なにやってんだ俺はッ! なんか右手のミギーみたいなのに乗っ
取られているんじゃないのか。あの女子大生も何かに乗っ取られ
て書いているのか。いやいや誰か著名人が死んだとかいって書く
のは、或いは自分が死ぬといって臨終の瞬間までツイッターで実
況したとしてもそういうのは御巣鷹山に飛行機が突っ込む瞬間ま
で手帳に遺書を書いている様なもので結構健全(ではあっても飛
行機は山に突っ込むのだが)な事であると、これもネットに書い
てあった。
なんか俺ってネットに書いてある事を読んでいる内に、それを言
うのに相応しい人になりきって、自分の意見として掲示板に書き
たくなる感じ。後で気がついて吐き気がする。やばいんじゃないのか。





元文書 #813 ひっきー日記10 ぴんちょ
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