#9024/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (AZA ) 16/09/05 19:41 ( 29)
映像的にフェアでない? 永山
★内容
日本テレビ系で放送のドラマ「そして、誰もいなくなった」第八回を録画視聴。ネタ
バレ注意です。
前回の最終盤で示された、バーテンダーが藤堂の血のつながらない弟らしきことが今
回補強されたんだけど、最後まで引っ張って明確にはならず。次回予告からしてもう確
定なんだろうに、何でこんなに焦らす必要があるのやら。
で、やっぱりこのドラマだめだなあと感じる点がまた一つ。その場に一人しかいない
シーンで、登場人物が芝居がかった振る舞いをするのはおかしいと思う。盗聴器やカメ
ラが据え付けられている訳じゃないだろうし、それまでの態度を一変させて実はこうい
うことでしたという種明かしに、何で台詞を用いるんだ? 小説における叙述トリック
に似て、映像作品では守るべきフェアな一線があるはず。
他にも、バーテンダーと藤堂の母が実の親子だとしたら、前々回・前回にあった顔を
合わせた場面で、あの反応――しばらくじっと見つめ合い、その後言葉を交わすことな
くすれ違う――はおかしくないか? どうやら母親はバーテンダーのやろうとしている
ことを知っていたようだし、共犯なら母親がわざわざ会いに来る必要がない段階で会い
に来てるんだから、バーテンダーそれを怪訝に思うだろう。共犯でないのなら少なくと
もどちらか一方が声を掛けるだろう。そのようなあってしかるべき描写がなく、単にヒ
ントのつもりで場面を差し込むからこんなことになってるんじゃないかと。
藤堂の母親とバーテンダーが仮に共犯で、視聴者を騙す演出をするのなら、もっと効
果的な出会いの場面が作れるはず。たとえば、車椅子の女性を見たバーテンダーが笑顔
を作って近付き、「どこへ行かれるんですか? 押して行って上げます」みたいな親切
な声かけをした場面でカット。後の回で、そのシーンの続きとして、声を潜めたバーテ
ンダーが「何しに出て来たんだ、母さん」みたいな台詞を囁く、とか。
そして、驚くべきことに(笑)、次週で最終回。伏線全て回収できるのか、というか
伏線と呼べるようなちゃんとしたものではなく、暗示や仄めかしに過ぎないと睨んでい
るのですが、とにかくその数が多くて、あと一回で全部をすっきり解決できるとは到底
考えられません。どれだけ多くの取り落としがあるのか、そーゆー意味ではラストがと
ても楽しみ……ということにしておきます。
ではでは。