AWC クルーズに行ってみた>最初のディナー   永山


        
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★タイトル (AZA     )  15/11/23  01:37  (107)
クルーズに行ってみた>最初のディナー   永山
★内容
 飛鳥Uの夕食は、通常二回制を取っており、乗客は17:30〜19:15の一回目
か、19:45〜21:00の二回目かのいずれかに割り振られます。クルーズを予約
する時点で、一回目と二回目のどちらがよいか希望を出せます。希望が通る保証はあり
ません。で、私達は一回目を希望しており、それが通って17:30からの夕食です。
 部屋で靴を履き替え、ジャケットを羽織り、ループタイを着用して準備完了。5デッ
キまで階段で降り、フォーシーズンダイニングに向かいます。17:30から17:4
5の間に来ればいいので、急ぐことはありません。が、着いてみると、店内は早くも賑
わっており、これは相席か?と、どきどき。
 ともかく入口をくぐると、列をなして待機していたウェイターの、先頭の男性が、す
っと進み出て、まずは人数を確認。こちらが二人と伝えると、頷いて「こちらへ」と言
って、奥の方へ案内してくれました。おっ、足下のカーペットは毛並みが深いのか、ふ
わふわ感が伝わってくる。
 途中、他の人達の服装をこっそり見て、よし、大丈夫だと思った(笑)。中には、イ
ンフォーマルと呼ぶべきであろう人もいましたが、やはりカジュアルデーだけあって、
緩い感じの人が多かったです。
 ウェイターに示されたテーブルは、右奥から二列目。窓からも少し離れている二人席
でした。配膳するためのスペースの真ん前で、テーブル番号が13だったから、あんま
りよくない席なのかも(笑)。他がほぼ埋まっているので、仕方ありません。

 一日目の夕食は洋食のコース料理で、通常、コースの内のいくつかは選択制になって
います。今回は、スープとメインディッシュが三種類ずつ用意されていました。シェフ
おすすめの物には星印が付いており、迷ったらこれを選べと。
 メインディッシュは、父も私もシェフおすすめの和牛ローストビーフにし、スープ
は、私はシェフおすすめの九条葱のクリームスープ、父はリンゴの冷製スープを選びま
した。
 続いて飲み物を選ぶ。アルコールと炭酸飲料が有料で、それ以外は料金に含まれてい
ます。私はとりあえず、胃の働きの活性化を期待して、グレープフルーツジュースを頼
み、父には名物の飛鳥ビール(グラスで七〇〇円也)を勧めたのですが、新幹線内や乗
船してからも焼酎をちびちびやっていた影響か、注文したのはトマトジュース。
 テーブルを見下ろすと、カトラリーはナイフが二本に、フォークが三本。スプーンが
一つ。フォークは一つが小さく、これがアミューズ用だと分かる。ただ、メニューから
して、もう一組ナイフとフォークが必要になるはずなんだけど……ここに来てまた不安
になりましたよ。
 飲み物はすぐに届き、まずは乾杯。それから五分後ぐらいに、最初の料理が来まし
た。えっと、メニューを予め見たのですが、片付けられてしまい、記憶が朧気です。あ
とでメニューをもらえたはずなんですが、すっかり忘れてた。よって、料理名は分かり
ません。

 アミューズとして出されたのが、エスカルゴの香草焼きみたいな物。メニューで名前
を見たとき、いきなり殻付き料理とは手強いな!と思ったんですが、出て来たのは殻な
しで助かりました。日本の貝の佃煮を温かくしたような感じ。味は濃いめで食欲をそそ
ります。
 次に出て来たのは、根菜の酢じめみたいな物。あっさりさっぱりして食べやすい。で
も、ナイフとフォークで食べるのは、しんどかった(汗)。
 三番目がスープ。九条葱のクリームスープは、見た目はコーンポタージュに似ていて
(照明のせいかもしれませんが)、真ん中に焼いたネギのぶつ切りが浮いてました。無
論、温かく、味もコーンポタージュに似ていたような。父が頼んだリンゴの冷製スープ
は、甘めで、リンゴの小さな角切りが入っていたらしいです。
 スープと相前後して、パンが配膳されました。ウェイターが大きなバスケットを持っ
て、テーブルを回り、客が希望するパンを小皿に取り分けてくれます。手のひらサイズ
の物ばかりで、フランスパンと丸パンとごまを散らした丸パンがありました。とりあえ
ず、ウェイターがすでにトングで挟んでいたフランスパンをもらいました。フランスパ
ンが一番余っているように見えたのは、固そうなフランスパンは高齢者に人気がないっ
てことでしょうか。
 テーブルには元からバターが、小皿に用意されています。このバター、ネットの乗船
記に当たったときは、花の形をした凝った物だったんですが、私達のときは平べったい
四角い形でした。サイズも小さい気が。ひょっとして、バターの価格高騰による経費削
減?
 それはさておき、このバターがうまい。バターを口にすること自体久々ですが、ちゃ
んとバターの風味があるというか、しっかりした味を感じられる。パンは毎日船内で焼
くそうで、フランスパンも思ったほど固くはなく、美味しかったです。

 ここまで濃い(エスカルゴ)、薄い(野菜)、濃い(スープ)と来たので、次の魚料
理は薄味だろうと予想しつつ、四番目の料理、鯛のポワレをいただきます。うん、薄味
でした。でも物足りないことは一切なく、魚のよさを引き出している感じ。
 魚料理が下げられると、テーブル上にナイフとフォークはなくなりました。置いてお
くべきだったのかな。でもナイフレストの類は見当たらないし。まあ、間違ったとして
も、ウェイターがフォローしてくれるに違いないんですが。
 メインの肉料理の前に、ウェイターが飲み物のお代わりはどうかと、各テーブルを回
ります。次は肉料理だから赤ワイン、という人のために、このタイミングなんでしょ
う。しかし、飲まない私は、パイナップルジュースを頼みました。パイナップルの酵素
が、肉を軟らかくするはずってことで。父の方は、お茶を。
 そしてメインディッシュが運ばれてきました。――ナイフとフォーク付きで。あー、
ほっとした。ナイフの形状を見ると、これまでに使ったナイフとはまるで異なり、鋭
く、細かな刃の付いたタイプ。これで、間違えた訳ではないと分かりました。
 さて、和牛のローストビーフと聞いて、冷たくて、ぺらぺらの物を想像してたら、全
然違った。温かくて、そこそこ厚みのある物が出て来て、まるでステーキ。これならス
テーキにしてよと言いたくなる程です(笑)。玉ねぎか何かのソースが掛かっていまし
たが、味は牛そのものを感じることができたような。柔らかく、とろける感じでした。
ただ、口に入れると柔らかいくせして、何故かナイフで切りにくかったな〜。不思議。
途中でウェイターが、黒こしょうはどうですかと勧めてきたので、振りかけてもらいま
した。当たり前だけど、スパイシーに変化して、これもなかなか。
 肉料理の最中に、再度パンの配膳。今度は丸パン二種をもらいました。想像通り、フ
ランスパンよりも柔らかい。さっきのスープを着けて食べたい(苦笑)。
 デザートには、コーヒーとアイスが。アイスはチョコレートを網目状に固めた物とミ
ントの葉が飾りになっていて、さらに下敷きとしてライスを甘く煮込んだようなリゾッ
トがありました。締め括りにちょうどよい分量、甘さだったと思います。
 そういえば、誕生日の方がいたらしく、三人組のバンド「マナマ」がやってきて、ハ
ッピーバースデーを奏でていきました。少し離れたテーブルだったので、直に見た訳で
はありませんが、クルーズ中に誕生日を迎える人は、事前に申請?しておくと、食事の
席にケーキがサービスで出ます。食べきれない場合、周りのテーブルの人にお裾分けす
るそうな。どれほどのサイズのケーキなんだろ?

 全て食べ終わり、時計を見ると、18:56。え、こんなに時間経ってたんだ。量自
体はたいしたことないと思うんですが、九十分近く掛けてゆっくり味わうことで、満腹
中枢がちゃんと機能するんですかね。
 ここで父が、夕食後に飲む薬を部屋に忘れたと言うので、あまり寛いでもいられな
い。
 席を立つタイミングが分からなかったけど、自由に出て行っていいみたいなので、さ
っさと立とうとすると、近くにいたウェイターが椅子を引いてくれた。心配りが素晴ら
しい。こっちは慣れてないので、精神的にへどもどしてます(汗)。王様のように振る
舞うのはとても無理。
 店を出る際も、ウェイターが列をなして送り出してくれます。「ありがとうございま
したー」と言われ、いえいえこちらこそと言いたくなる。とにかく、日本語で応対でき
るだけで、凄いと感心してしまいます。

 続く。ではでは。




元文書 #8724 クルーズに行ってみた>避難訓練とまたパーティ   永山
 続き #8728 クルーズに行ってみた>初日のショー   永山
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