AWC ようでけたはなし   永山


        
#8479/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (AZA     )  15/03/23  21:45  ( 29)
ようでけたはなし   永山
★内容
 WOWOWのドラマ「天使のナイフ」最終回を録画視聴。ネタバレ注意。
 きれいにまとめてきたなという印象を受けました。過去と現在それぞれの事
件を、伏線を回収しつつ、きちんと決着させた。その他、どうしてこうなった
のかという経緯・原因・すれ違いも、過不足なく描いたと思います。あ、男子
店員の意味深な表情は、大した意味はなかったようで。
 前回の感想で言及したネックレス型の万華鏡の意味にしても、やっと理解で
きて、納得。推理物の謎というよりも、物語上の謎という趣が強い事柄なので、
もうちょっと分かり易く提示してほしかった気がしないでもなし。
 ただ……よくできた作品なのに、それが感動につながらず。原因の一つは、
正面から泣かせに来てること。確かに、「なるほどそういう裏があったのか」
と事実が明かされた瞬間に、ぐっとくる場面がいくつかありましたけど、泣か
せようという意図が明々白々で、乗り切れなかったです。
 もう一つ原因を挙げるなら、事件全体が偶然の積み重ねで成り立っている点
かな。過去から現在にかけて、少年少女が犯人の重大事件が三つ出て来るけれ
ど、それらがこんな風に絡み合うのは、ご都合主義と取られかねない。少年法
をテーマの一つに据えた、現実味重視のシリアスな作品で、この偶然に関する
フォローがないのは大きいでしょう。
 そうそう、現実味重視と書いたけど、終盤の立てこもり場面で、周囲を取り
囲んだ警察の動きが遅く、かなり無能に映ったのは、物語上の要請とは言え、
いただけない。
 あと、本作そのものではなく、WOWOWのドラマ化の順番にクエスチョン
マーク。本作には、“少年時に殺人を犯すも更正して弁護士になったが、再び
犯罪に手を染める”キャラが登場しますが、これって前シーズンにWOWOW
で放送された「贖罪の奏鳴曲」にもありました。似た設定のある作品を連続し
てドラマ化するのは、何か理由があるのか、偶々なのか。私感では、逆効果な
気がします。半年なり一年なりを通じて、同じ設定の作品をドラマ化するので
あればまた別ですが。

 ではでは。





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