AWC 本の感想>『名探偵はきみだ 有罪?無罪?』   永山


        
#8207/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (AZA     )  14/07/04  22:12  ( 34)
本の感想>『名探偵はきみだ 有罪?無罪?』   永山
★内容
・『名探偵はきみだ 有罪?無罪?』
    (ハイ・コンラッド/武藤崇恵 訳 ハヤカワ文庫)10/4330

  陪審員として法廷に召喚されたき
  みの前で、いかにも犯人らしい人
  物が被告席に腰を下ろした、だが
  優秀な探偵を志す者ならば第一印
  象で決めつけてはいけない。証人
  の中には嘘をつく人物もいるかも
  しれないし、提示されている証拠
  は実際には事件と無関係なものか
  もしれないのだ。はたして被告は
  有罪か無罪か……被告の人生はき
  みにかかっている。慎重かつ冷静
  に正しい評決を下してほしい。真
  実を見抜く目を養う推理クイズ集。
   ※裏表紙より引用

 上述の通り、本書は推理クイズ集で、それぞれの問題の長さはさほどありま
せん。そのため、個々の粗筋の紹介は省きます。
 で。
 裏表紙の説明から抱いた期待とは、かなり離れた代物を読まされた心地。
 証拠や証言を子細に検討し、被告が有罪か無罪かを考えるものだと思ってい
たのですが、最初の問題をやってみて、どうも違う。有罪か否かを判断する部
分はまあまあよいのですが、それ以外にも小説的な面白さを加味しようとして
おり、結果、ロジカルでなくなっている。特に、被告が無罪だった場合、どん
でん返しや意外な真相を用意しようという傾向が強すぎ、二種類の紙をの縁を
セロハンテープつなぎ合わせたようなできになっている感じ。有罪か無罪かを
看破できても、その後ろにある意外な真相には、真っ当な理屈ではたどり着け
ないから、読者には爽快感よりもストレスがたまるのでは。
 ドラマ「名探偵モンク」の脚本担当経験もある作者とのことで、期待してい
たのですが、どこか狙いを外している気がします。

 ではでは。





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