#7767/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (AZA ) 13/06/12 21:55 ( 30)
段取り分類 永山
★内容
たまには文芸サイトらしいことを書こうと、考えてみる――思い付いた。
小説の書き方読本の類を読んでいると、物語を作るきっかけは何かという項
目が設けられているように思います。
そして、推理物を対象にした本の場合、だいたい次の四つぐらいに分類され
ているかな。
1.トリック:核になるトリックを思い付き、それに合う話を作る
2.状況:不可思議な状況や謎を創案し、そこから話を作る
3.キャラクター:特徴的な人物を案出し、それに合う話を作る
4.フレーズ:あるフレーズをキーワードに、話を作る
1は説明不要だとして、2は1の裏返しのようなところがありますね。不可
思議な現象・謎を先に思い付き、それを何とかして実現し、さらに理由付けす
る。ある意味、力業で、しんどいやり方かも。そもそも、不可思議な謎と一口
に言っても、魅力的で斬新な謎であることが望ましい訳で、それを思い付くだ
けでも大変。
3は、伝統的な推理物で言えば、名探偵や怪盗ですね。強烈な印象を与える
魅力的なキャラクターを作り出せば、それだけで話がいくつも浮かび、また、
話が転がり出す時期がある。いずれ湧水の勢いは弱まるのが普通。
私個人は、1から3までは結構経験していますが、4だけは、ほとんど経験
がありません。AWCで言えばお題作品のいくつかがこれに当たるかもしれま
せんが、フレーズそのものも自分で考え出した物となると……一つあるかどう
か?
メーカーで商品開発に携わる人が行き詰まったとき、辞書を適当に開いて、
そこにあった単語いくつかを無理にでも結びつけて、新商品の発送につなげた
という逸話があったと思いますが、小説家も辞書を開いて4の手法に当てはめ
ることは、結構多いのかも。
ではでは。