#7511/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (AZA ) 13/01/16 21:57 ( 29)
事実は世にも奇なり 永山
★内容
松本清張ドラマ「寒流」を録画視聴。ネタバレ注意。
銀行勤めの沖野は、大学の同期で常務の女たらしぶりを尻ぬぐいしてきたが、
ついに我慢しきれなくなり、復讐を試みる――というのが大筋。殺人が起きる
訳ではないけれど、意外とサスペンスフルな前半。総会屋や暴力団と思しき存
在が出て来た後半が、かえって戯画的になったのはわざとなのか、演技力不足
なのか。
原作とは結末を変えて、爽快感のない、もやもやした終わりにしていたのは、
プラス面とマイナス面があって、結局差し引きゼロになった感じ。世にも奇妙
な物語テイストの清張ってところ。あと、常務を引っ掛ける罠も、微妙に変え
ていた気がする。何でだろ。ただ、ドラマでの細工をしたのなら、常務は濡れ
衣で済まずに大ごとになり、銀行での地位も危うくなるんじゃないのかなあ。
海外ドラマ「宿敵 因縁のハットフィールド&マッコイ 」全三回を録画視聴。
南北戦争後、些細なことから一族郎党を巻き込んでの壮絶な争いに発展して
しまったハットフィールドとマッコイ両家の顛末を描いた、実話に基づくドラ
マ、だそうです。なんでも米国では超有名な話で、「ハットフィールドとマッ
コイ」と言えば、極めて仲が悪いことを表す慣用句でもあるんだとか。
こういう歴史を経ていれば、銃社会から抜け出せないのおかしくはないかな
ーと思わされる話でした。発端は土地の権利や豚の所有権といった、言ってみ
れば隣人トラブルみたいなことなんですけど、そこに南北戦争時の因縁が加わ
り、またハットフィールド側の人間が判事を務めていること等も絡んで、最終
的には内戦紛いの争いに。そこに何と、「ロミオとジュリエット」の要素も加
わるという、ドラマのお手本のような盛り込みぶり。私は“事実は小説より奇
なり”という言い回しは好きじゃありませんが、この話には使いたいです。ど
う決着するのかという興味で、最後まで引っ張られました。
争いは一八九一年頃に片が付くも、両家が公的に和解したのは二〇〇三年に
なってからとか。長い〜。
ではでは。