#7443/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (AZA ) 12/11/21 19:52 ( 21)
本の感想>『小鳥を愛した容疑者』 永山
★内容
・『小鳥を愛した容疑者』(大倉崇裕 講談社)14/3551
捜査一課の刑事だった須藤は、事件絡みで怪我を負い、しばらく休職してい
た。快復後、リハビリのため配属されたのが、警視庁総務部総務課動植物管理
係。警察博物館の二階にあるというその部署の役目は、逮捕により長期不在と
なる容疑者が飼っているペットを保護すること。畑違いの場に放り込まれた須
藤にとって、生物に異常なほど詳しい薄巡査に振り回される日々の始まりだっ
た。
小鳥、ヘビ、カメ、フクロウをそれぞれテーマにしたミステリ短編集。
なかなか個性溢れるキャラクターに、ロジカルな展開と、思った以上に本格
推理の体をなしているのですが、物足りない点も多々あり。まず、事件が何と
なくこぢんまりとしている。結果、印象に残りにくい。また、論理展開はいい
ものの、その手掛かりとなる生物に関する知識が一般的でないため、読者が参
加しづらい。個性的としたキャラクターも、部分的にはよくあるタイプですし。
全体的にユーモラスな雰囲気に包まれており、段々はまってしまいました。
第四作の「フクロウを愛した容疑者」では、噴き出すこともしばしば。
色んな感想サイトで同じことを書かれていますが、ドラマ向きでしょうね。
動物の出演にお金が掛かるでしょうけど、そこさえクリアできれば、どこかの
局で連続ドラマ化されても不思議じゃない。
ではでは。