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絵本感想>蜘蛛の糸 $フィン |
#6296/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ ★タイトル (XVB ) 10/09/24 05:28 ( 18) 絵本感想>蜘蛛の糸 $フィン ★内容 蜘蛛の糸 作: 芥川龍之介 絵: 遠山 繁年 出版社: 偕成社 税込価格: \1,680 (本体価格:\1,600) 発行日: 1994年 ISBN: 9784039636706 芥川龍之介は好きな作家です。この蜘蛛の糸はやや教訓的に見えるかもしれませんが、 人間の業を短編の中にぎっしり詰まっています。主人公のカンダタは人間界にいるとき は確かに悪党だったけど、蜘蛛を一匹助けます。誰でも人間は完全な悪党はいないし、 完全な善人もいません。死んでもし地獄や極楽があったら、どの人間にも両方の道が待 っているのです。もし地獄に落ちて、血の池地獄であっぷあっぷしていて、蜘蛛の糸が 垂れたらだれでも助かりたいから同じことをします。私も同じことをするのじゃないか なぁ。そして地獄落ちするのです。人間の業を宗教臭くなく物語として見事に描いた傑 作です。
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