#5764/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (AZA ) 09/10/16 21:30 ( 28)
物語に偶然はどこまで許される 永山
★内容
九月末から十月頭に掛けて、たまりにたまった録画番組を消化。時節柄、新
番組が多いです。
そんな中で、アニメ「こばと。」第一話を取り上げてみる。
ストーリー中盤、ヒロインが二人組の男にナンパされ、危ない目に遭いそう
になったところをロングポニテの男に助けられる。その場ではそれっきり。こ
のあと、ヒロインが賑やかだからと寄った花見真っ盛りの公園では、ポニテ男
が出店でバイト中。ポニテ男が急用で店を離れた直後、ヒロインは同じ店の近
くで、足下に転がってきたボールを子供達に投げ返そうとするも、あらぬ方向
へ投げてしまう。そのボールが飛び込んだ先が、くだんの出店。お詫びがてら、
店を手伝うヒロイン……と、初回ではここまででしたが、以降の回で当然、ヒ
ロインとポニテ男はもっと関わりを持つであろうと予想できる訳で。実際、第
二話を早送りで観たら、街中で“偶然”ぶつかってました。
冷静になって振り返るまでもなく、ご都合主義が炸裂してます。この作品で
は、関係を安易に進展させない分、好感を持てますが、そうなると逆に、ここ
までやる必要があるのかと疑問に感じなくもなし。
それはともかく、ここまで偶然を重ねた物語作りだと、昔の私なら途中で観
る気をなくす確率大なのですが、最近は丸く?なりまして。長くなるであろう
物語の初回(序盤)である点を考慮するようにしています。偶然が働いたから
こそ始まる物語もある、という解釈です。
ただ、それにしたって限度はある。この「こばと。」だって、偶然の数だけ
で言えばとうにアウトだが、先述したように関係を安易に進展させなかったか
らセーフの側に踏みとどまった次第。
視聴者・読者に、物語上の偶然を偶然と感じさせないだけの工夫が足りない。
そんな作品、増加傾向にあるのかな。個人的に、深夜アニメで視聴継続したい
番組が激減しているこの頃。
ではでは。