AWC 本の感想>『カラット探偵事務所の事件簿1』   永山


        
#5698/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (AZA     )  09/09/08  20:20  ( 23)
本の感想>『カラット探偵事務所の事件簿1』   永山
★内容
・『カラット探偵事務所の事件簿1』(乾くるみ PHP研究所)
                           11/3341
 謎解き専門を謳い、探偵事務所の看板を掲げた所長・古谷の意に反して、多
くはない依頼のほとんどが、浮気調査や人捜し。そんな依頼でも追っていく内
に、奇妙な謎が浮かび上がることもある。開封していないのに中身のない卵ケ
ース、家に撃ち込まれる矢、兎づくしの暗号……。唯一人の所員である「俺」
井上は、古谷の手となり足となり、情報を集めて奔走する日々。
 メフィスト賞作家にして『イニシエーション・ラブ』で大きな反響を巻き起
こした作者が放つ、“日常の謎”系短編集。

 同じ作者によるお目当ての新作が図書館になかったので、代わりに借りてき
たもの。期待していなかった分、まあまあよかったと感じる反面、これはちょ
っとお手軽お気軽すぎる気がしないでもなし。いや、謎の質自体はお手軽では
ない。ただ、凝っているが扱いづらいネタをまとめて使ってみた、そんな空気
が漂ってるような。
 一応、ラストの一編で連作物の体裁を取ったが、取って付けたようで、伏線
もなく、思い付いたから書き足したような印象すら受ける。その他の点でも、
本筋とは関係ないけど未解決のままなんじゃない?と首を傾げる箇所があった。
でも、わざわざじっくり読み返しチェックするほどじゃないなあ、ってところ。
 題名に1と付いているからには、続編の構想があるんでしょう。最終的な判
断は続編待ちってことで。

 ではでは。





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