AWC 本の感想>『サム・ホーソーンの事件簿5』   永山


        
#4733/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (AZA     )  08/01/14  23:59  ( 27)
本の感想>『サム・ホーソーンの事件簿5』   永山
★内容
 検索機能、復活しないかな……。タイトルに書名を入れる甲斐が。

本の感想>『サム・ホーソーンの事件簿5』(エドワード・D・ホック 作/
              木村二郎 訳 創元推理文庫)13/5341
 道端のロードハウスが消える、配達物が消える郵便受け、掘り出した棺桶の
中には殺されたばかりの他殺体、圧死した男は巨大ミミズクに押し潰されたの
か、水をワインに換えるという水瓶にはいつ毒が投じられたのか、有蓋橋を馬
車で通過中に頭に弾丸を食らった町長 etc……。
 サム・ホーソーン医師が不可能犯罪の数々に挑む短編集第五弾。今回のボー
ナス作品として、「レオポルド警部の密室」を併録。

 不可能犯罪物ばかり集めた短編集も、五冊目となるとさすがにアイディアが
枯渇しかけるのか、息切れしたような作品が結構あります。謎の設定が魅力的
でも、解決がスマートでないという意味で。
 そんな印象を持ったので、後半は、多大な期待はしないで読む気になってい
ました。そこへ「動物病院の謎」が来て、これはなかなかよかったです。トリ
ックそのものは単純ですが、手掛かりの配置やミスディレクションが心憎い。
そのあとに続いた「園芸道具置場の謎」「黄色い壁紙の謎」もよく、持ち直し
た感があります。まだ期待できる。
 長く続いているシリーズ作品ならではの楽しみとして、キャラクターの成長
や環境の変化があります。本短編集では、ホーソーン医師の恋の行方かな。詳
しく書くと興を削ぐので割愛。
 ボーナスの「レオポルド警部の密室」、これは謎の設定が素晴らしい分、犯
人が誰かは分かりやすく、あとは方法だけとなるのですが、あまにも手品めい
ていて、確かにうまく行くのは分かるのですが、感心できなかった次第。

 ではでは。





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