#4322/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (RAD ) 07/08/04 19:58 ( 31)
アスファルトの緑 悠歩
★内容
大学病院へ通院のため、バスに乗る。停留所にして僅かに二つの距離。健康
であれば歩くところ。もっとも健康でないから通院しているのだが………
私と同じ停留所から乗り込んできた親子。母親とベビーカーの赤ちゃん♂。
とても元気な子で、乗車前から何やら大きな声を上げていた。初め、赤ちゃん
の存在に気づく前は、何事かと思ったほど。
赤ちゃんの発する声、字は忘れたが、確か「なん語」と言ったか。健全に成
長している証だとか。
病院は体調上の理由から治療なし、診察のみに終わる。近くの薬局に寄った
後コンビニで買い物がしたく、歩いて帰宅。わずかな距離だったが、予想以上
に疲れて後悔する。
さてその帰り道。
アスファルトの上にカマキリの幼虫を発見。成虫の三分の一ほどの大きさか。
非常に鮮やかな緑色をしていた。風に吹かれる草をカモフラージュしているの
だろう。しきりに身体を揺すりながら、ゆっくりと歩いている。しかしアスフ
ァルトの上では却って目立つだけであった。
暫く行くと今度は路上に白く、恐ろしくデカイ芋虫がのたうっていた。群が
る蟻たち。
またまた行くと小学生の男女と出会う。
それぞれが補虫網と虫籠を持っていた。昔ながらの遊び(虫捕り)に興じる
子どもに、何かほっとするものを感じた。しかし昆虫採集をする女の子は、ち
ょっと珍しいかな。男の子とは友だちか? と、自分の籠を覗いていた男の子
が興奮した様子で女の子を呼ぶ。
「お姉ちゃん、お姉ちゃん、バッタが脱皮している!」
なるほど、姉弟と判明。
偶然夜のナイナイの番組では昆虫採集をしていた。
自分もクワガタやカブトを捕りに行きたくなった。