#4245/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (RAD ) 07/07/05 19:57 ( 53)
ドクターストップ! 悠歩
★内容 07/07/05 19:59 修正 第2版
本日は通院日。
検査・治療に五時間以上掛かる上に、その後土曜まで食欲が減退、体調も悪く
なってしまうため私にとってとても憂鬱な日。
ところが採血の後。大方、治療の結果よい数値になっているが、ただ一つ、低
下しているものがあった。それが過去、治療を施す度着実に下がっており、今日
に至っては平常値の半分にまで下がっていた。
これ以上の低下は宜しくない、って事で本日の治療は中止。更に次回までの期
間も倍にして様子を見る事に。
苦痛である治療が中止になり喜ぶ反面、いいのかなあとも思いつつ。
今の病気を患って以降、多分自分の人生の中でより死について具体的に考える
ようになった。またそれもあって、過去を振り返る事がこれまで以上に多くなっ
た気がする。
さて高校時代の友人H君。
彼はちょっと家庭に事情があり、その為なのか私と調べて非常に多い小遣いを
与えられていたようである。一応断っておくが、彼と親しくしていたのはその金
が目当てではない。
彼とは趣味が合い、一緒に遊ぶことが多かった。まあオタク的な趣味。
当時は話題のアニメ映画を観るのに、徹夜して並ぶのが流行り。彼とよく並ん
だものである。
その際彼が私らとは違う学校へ通う、或いはもう社会に出ていた友人を伴うこ
ともあった。で、彼を含め彼らは他のオタク的な人々とはちょっと違う連中であ
った。妙に眼光が鋭かったり、ガタイが良かったり。見掛けだけでなく、本当に
ちょっと怖い人だったりして、周りの者にガンを飛ばすこともしばしば。
ただ周りはオタクな人なんで、早々に身を退くため喧嘩になることは滅多にな
かった。
何故か、多分私は見てくれ的にもオタク方面近いのではと思うのだが、友人を
通してツッパリ君的な方々とお付き合いすることが多かった。
その為か、元々の資質か、どうも本格的なオタクくんたちとは馬が合わない。
もう一人高校時代の友人、T君。
彼は剣道の有段者であり、時代劇・江戸時代マニア。性格的には親分肌と言う
のか面倒見がいいタイプ。クラスが一緒で親しくなった。
大変な釣り好きで、彼に誘われ良く出掛けたものである。計画は全て彼が立て、
私などは行くまで、内何回かは未だどこに行ったのか知らないでいる。帰りには
私を含め四・五人の釣った魚を、頼まずとも痛まないようにと腸を抜き、さばい
てくたれたものだ。
H君とT君、そして私。距離的には私が一番遠かったが、利用する交通機関が
一緒だった。通学時顔を合せることは少なかったが、帰宅時はしばしば一緒にな
った………そりゃそうだ。学校は同じ時間に終わるんだから。
三人が一緒になることもあったが、H君もT君もあくまで私と一緒に帰るので
あり、この二人は互いに馬が合わなかったらしい。互いに互いの悪口をどれ程聞
かされただろう。
さてその帰宅時。二人とも会話は私とするので、T君H君の間の会話はない。
んで私はそれぞれ違う会話を同時にこなす事を強いられるハメに。聖徳太子で
もない私には困難窮まりことであった。
さらに面倒なのはそのまま帰宅する場合はいいのだが、遊んで行こうと同時に
誘われた時である。当然彼らは、私と二人でと誘うのであり、T君H君が一緒に
遊ぶことは絶対になかった。
互いの顔を立てようと、どれだけ苦慮したことだろう。
しかしまあ、いま思い返せば、それはそれなりに面白い、楽しい思い出である。