AWC 本の感想>『絞首人の一ダース』   永山


        
#4242/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (AZA     )  07/07/03  20:18  ( 24)
本の感想>『絞首人の一ダース』   永山
★内容
・『絞首人の一ダース』(デイヴィッド・アリグザンダー/定木大介 訳 論創社)
                            15/4461
 スタンリー・エリンが絶賛し、序文を記した傑作短編集。一ダースと銘打ち
つつ、一つおまけを加えての十三編を収録。

 粗筋紹介になってなくてすみません(苦笑)。でも、気に入った数編のさわ
りを書いても、この短編集の魅力は伝わらないし、短いながらも人生を切り取
っているとか、意表を突く結末とか評しても、それは傑作短編に付ける常套句
みたいなもんだし。
 で、私の感想は……いかにもアメリカってな感じの物語が揃っています。
 といっても、脳天気な勧善懲悪物ってことではなく、米国人に向けて書かれ
た作品だなと感じさせることが散見されました。それが何かを具体的に書くと、
ネタバレになってしまうので伏せますが、日本で生まれ育った我々でも、その
よさを充分に味わえる内容になっていますから、ご安心を。
 ジャンルは、ミステリばかりではなく、むしろ、ジャンル分けしづらい物を
集めた印象が強い。だから、と言っていいのかどうか分かりませんが、どうい
う展開をするのか、先を読みにくい物が多かったような。その一方で、落ちに
限って言えば、容易に想像できる物も数編ありました。まあこれは、書かれた
のが少し昔(原書は一九六一年刊行らしい)ということとも関係あるかもしれ
ません。
 編中の私的ベストワンは「空気にひそむ何か」。あ――と驚きたいのなら、
読んでみて。

 ではでは。





前のメッセージ 次のメッセージ 
「◇フレッシュボイス過去ログ」一覧 永山の作品
修正・削除する         


オプション検索 利用者登録 アドレス・ハンドル変更
TOP PAGE