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★タイトル (AZA ) 07/01/13 20:10 ( 21)
本の感想>『演じられた白い夜』 永山
★内容
・『演じられた白い夜』(近藤史恵 実業之日本社)12/5340
冬の山荘に、俳優達が推理劇の稽古のため集まる。台本は明らかにされず、
その日練習する分のみが手渡される。配役も誰が犯人役なのかは、当人以外に
は知らされない。こうすることで役柄の真理を掴むという狙いだ。
稽古は進み、いよいよ台本で殺人が起きる場面に入ることに。ところが、第
一の被害者役に決まった俳優が、変死を遂げる。自殺か他殺か? 警察を呼ぼ
うにも電話は通じなくなっており、道も雪でふさがれた。
稽古を続けられ、第二の殺人で被害者となる俳優が、またも死んだ。今度は
明らかに他殺である。何者がいかなる理由で殺したのか。そしてこれは連続殺
人なのか。
それなりに魅力的な設定なのに、あんまり面白くない。登場人物は二、三人
を除いて誰が誰やら区別しづらい。書き方が淡泊なせいかな。
殺人トリックにしても、犯行動機からは遊離しており、ちぐはぐな印象を受
けた。見立て殺人にする理由付けは、まずまずよかったと思う。
一人称で書かれているのですが、登場人物の同じ女性を呼ぶ際に呼び捨てだ
ったり、「さん」付けだったりと不安定。何か意味があるのかと思っていたら、
なかった。生理の「不順」が「不純」になってたし。これはまあ単なる誤字だ
ろうけど、とにかく読んでいていらいらした。
ではでは。