AWC 本の感想>『五月はピンクと水色の恋のアリバイ崩し』   永山


        
#2921/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (AZA     )  05/06/10  22:30  ( 27)
本の感想>『五月はピンクと水色の恋のアリバイ崩し』   永山
★内容
・『五月はピンクと水色の恋のアリバイ崩し』(霧舎巧 講談社ノベルス)
                            13/5431
 ゴールデンウィーク真っ直中の五月頭、霧舎学園のパソコン準備室で、女性
の遺体が発見される。彼女は衣服を一切身に着けていないばかりか、全身をピ
ンク色のペンキで染めていた。折しも、琴葉は<ピンクと水色の伝説>という
恋にまつわる噂をメールで受け取っていた。事件は見立て殺人の様相を呈して
きた? さらに、準備室の隣のパソコン教室では琴葉、小日向、頭木達がいた
ために、現場は一種の密室と化していたことも判明する。
 学園ラブコメと本格ミステリの合体、霧舎学園シリーズ第二弾。

 タイトルに含まれている通り、アリバイ崩しのミステリなのに、上記の粗筋
でアリバイについて全く触れていない(苦笑)。作者、欲張り過ぎ。
 よくも悪くも、金田一少年の事件簿的。あの漫画を小説に起こした感じかな。
ただ、このレギュラーキャラクター達、ちょっときついなあ。漫画で読む分に
は我慢できるんだろうけど、小説だと、第二作目にして早くもついていけない
というか、鬱陶しいというか、飽きてきました。
 仕掛けとしては、前作ほどではないものの、標準レベルはクリアしてるでし
ょう。推理の道行きに強引な箇所もある気がするけれど、とりあえずテンポ優
先、名探偵っぽさ優先。
 本格ミステリの割に、データがころころ変化するため、巻き込まれ型のミス
テリみたいな味わいになってる。特に、途中、事件は殺人ではないという風な
断が一時的に下されるため、何となく拍子抜け。そのあと犯人だの犯罪だの言
われてもぴんと来なかった。これは物語の盛り上げ方を間違ってる気がする。
 この辺りを調整して、全体を引き締めたら、もう少し面白くなったんじゃな
いか、と思える作品でした。

 ではでは。長いタイトルだ〜。





前のメッセージ 次のメッセージ 
「◇フレッシュボイス過去ログ」一覧 永山の作品
修正・削除する         


オプション検索 利用者登録 アドレス・ハンドル変更
TOP PAGE