AWC 屋根の上の番線張り   永山


        
#2889/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (AZA     )  05/05/21  17:19  ( 45)
屋根の上の番線張り   永山
★内容
 青の作業服を着た若い男性が、午前中にやって来た。「近くで屋根の工事を
やりますので、車両が頻繁に出入りすると思いますが、どうかご了承を」って
な感じのよくある挨拶回り。「ご丁寧にどうも」と言って玄関を閉めた。
 それからおよそ二十分後。同じ男性が再びの訪問。「お宅のアンテナの留め
具のところが錆びてるから、番線で補強しましょう。500円でやりますよ」
 ちょっと怪しいなと思いつつ、OKを出す。「三時頃に伺います」と言って、
立ち去った。
 その直後、私自身が屋根に上がり、アンテナの具合を見てみると、表面の塗
装が剥がれて一部錆が浮いているものの、がたは来ていない。やっぱり断ろう
と思い、近くでやっているはずの屋根工事を探す。
 ……見当たらない。たまたま、建築中の家屋があったので、作業中のおじさ
んに尋ねてみる。「あの〜、これこれこういう人が回ってきたのですが」云々
と言うと、「知らんなあ」の一言。
 いよいよ怪しくなってきて、待ちかまえる。午後三時を過ぎても現れず、四
時頃になってようやくやって来た。
 私が断りの意を告げると、相手は「それじゃ、無料でしましょか」と言って
きた。怪しい怪しい。
 でも、無料には弱い(笑)ので、そんじゃあやってくださいと応じる。いや、
どういう風に「本題」を切り出してくるのか、興味あったし。
 表に出ると、車から男性二人が降りてきて、総勢三名で、梯子を立て掛け、
屋根の上に。針金を巻き付けるだけで、三人もいらんでしょ。
 で、一人が降りてきて言いました。「屋根全体を塗装されてますが、正規の
コーティングじゃなくて」「気温の関係で浮いたりひび割れたり」「何ちゃら
いう方法を使って修理すればずっと保ちます」……うひゃ。
「無理です。これまでに二度やってます。安く仕上げるために、敢えて簡易コ
ーティングにしてるんです。するにしても知り合いに頼みます」と言葉を尽く
して、やっとこさ断れた……と思ったら、今度は、「屋根まで上がってもらえ
ませんか、説明しますから」と来た。これも固辞。だって、上がったら危ない
やん、一対三だなんて(苦笑)。
 そうこうしている最中に、二軒隣のおじさんが自転車で通りかかると、作業
服の男性はおじさんに向かって、「お宅の壁、少し剥がれかけてますよ。なお
さないと危ないよ」と営業活動。おじさんは「あれ、前からや。大丈夫や」と
言って笑いながら去って行く。
 変な空気の中、「番線、巻き付けときましたから」と報告してくるもんだか
ら、私も「どうも」とお辞儀。もちろん、お金は払わず。
 商売が大変なのは分かるから、やるんなら正面から営業してくれよん。やり
口が卑怯に見える。

 念のため、泥棒や押し込み強盗に気を付けねば、と思ったですよ。盗聴器は
仕掛けんだろ、多分。
 一応、車のナンバーは控えた。K戸 501 M 9***。左側のヘッド
ライトカバーを、緑のビニールテープで二箇所、補修してた。ナンバープレー
トは真ん中辺りを曲げて、斜めにしていた。

 ではでは。





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