AWC 本の感想>『殺意は砂糖の右側に』   永山


        
#780/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (AZA     )  03/01/31  23:43  ( 23)
本の感想>『殺意は砂糖の右側に』   永山
★内容
『殺意は砂糖の右側に』(柄刀一 祥伝社ノンノベル)15/4551
 落下する人間を正確に射る方法とは? コーヒーに酢が、砂糖に毒が、いつ
入れられたのか? 被害者が死の直前、十円玉を欲したのは何故? 現場に赤
インクがばらまかれた理由は? 障害物を透過して人を射殺したのは妖精の弾
丸か? ダイヤの隠し場所は? 密輸団の通信をいかにしてキャッチできたの
か?
 数々の謎を、小笠原諸島から出てきた生活力ゼロの天才・天地龍之介が、実
生活ではほとんど役に立たない知識を駆使し、解き明かしていく、連作短編集。

 謎の設定自体は、特筆すべきほどではありませんが、その一つ一つに、“面
白科学実験”的な要素が含まれており、それが探偵役の龍之介によくマッチし
ている。また、この探偵のすっとぼけたキャラクターも、作品をどこかほのぼ
のとしたものに仕上げるのに一役買っていて、作者の計算が行き届いています。
短編集の最初の方は、作者も新しく生み出したキャラ達にまだ慣れていないの
か、硬質すぎるきらいがあったものの、徐々に生き生きとしてきて、よくなり
ました。
 身寄りをなくした龍之介は、後見人である中畑に会うまでという条件で、従
兄弟の光章の元に居候を始めるのですが、この光章のキャラクターも味があっ
ていい。龍之介とのコンビネーションもなかなかのもの。さらに、中畑なる人
物も、龍之介と似た変人で、勝手気ままにフィリピンと日本の間を行き来して
いるらしい。今後どうなるかが気になるキャラ達です。

 ではでは。自宅に戻って来ました〜。通信速度の違いを改めて実感。




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