#171/569 ●短編
★タイトル (gon ) 04/07/13 06:23 ( 35)
お題>スイカ(かつエロ) 久作
★内容 04/07/13 06:25 修正 第2版
これは多分、悪い夢だろう。戦場……戦争は終わっているとのことだが、街を歩いて
いるダークな膚の連中は、すべて敵だ。敵にも俺たちにも、緊張というより恐怖が重く
のしかかっている。仲間は、「戦争」の間よりも「終わった」後の方が、より多く殺さ
れている。おまけに、命令で捕虜を「虐待」した忠実な仲間がマスコミの晒し者にさ
れ、虐待される有様だ。
だが、そんなことより暑い。恐怖と暑さでオカシクなりそうだ。昔赴任したことのあ
るオキナワも暑かったが、それ以上だ。そういえば、オキナワのスイカはうまかった。
国でも他の何処でも食ったことがない、奇妙な果物だった。ハロウィンのカボチャのよ
うに堅く、緑と黒のマダラな皮で覆われ、グロテスクな外見だが、中には真っ赤で柔ら
かい果肉が詰まっていた。メロンほどは甘くないが、watermelonと呼ばれるほど、ジ
ューシーだった。暑い夏、日本人は客が来ると必ず此のスイカと麦茶を冷やして出す。
麦茶は気が抜けて薄めたビールのようで好きではなかったが、スイカは旨かった。
基地を一人で歩き回っていると、物陰に大きなスイカがあった。オキナワにいた上官
が取り寄せたか、日本軍が送って寄越したか。そんなことは、如何でもいい。辺りを見
回すと、誰もいない。食おうか、いや冷めてはいないだろう。生暖かいスイカは、食え
たもんじゃない。そこでオキナワにいたときに夢想した遊びを、遣ってみることにし
た。穴を開け、自慰の道具にするのだ。これだけ大きく熟していれば、具合が良さそう
だ。何故ここにスイカがあるか不審に思いながらも辺りを見回し、誰もいないことを再
び確かめると、テキトーに一発撃った。砕けるかとも思ったが、スイカは果汁を迸らせ
赤い果肉を晒しただけだった。ズボンを下ろして既に怒張したモノを一気に穴へと押し
込んだ。
蕩けるような感覚だ。灼熱の中に放置していたためか体温のように暖かく、熟し切っ
ていたかのか柔らかく纏わり着いてくる感触は、女の密壷より遙かに強烈な感覚を惹き
出す。オレは夢中になって腰を遣った。
「もう一回訊くが、奴は何て言ったって?」「ですから、自分はウォーターメロンを
ファックしただけだと」「それで具合は最高だったって?」「え、えぇ……」「迷彩服
の仲間のケツをブチ抜いて其の穴をファックしたと言ったんだろ?」「いいえ、ですか
ら……」「もう、いい。殺された奴はテロの犠牲者にまぶし込んどけ。……あぁ、ファ
ッ
ク野郎もな。ところで……」「はい」「ウォーターメロンって何だ?」
(お粗末様)