#637/1159 ●連載
★タイトル (CKG ) 08/06/05 18:40 (236)
◎1−5月度 CO2削減実績報告 〜そのA〜 ヨウジ
★内容
4.考察
この報告でやっと過去から現在に戻って来られました。これからはできる
だけ毎月報告できるよう努力したいと思います。
★温暖化と異常気象の激化・多発
アメリカのハリケーンとトルネード、ミャンマーの巨大サイクロン、
中国の四川省大地震(本件には直接関係ありませんが)、日本の台風(今
のところ大丈夫ですが)、大洪水に大干ばつ、水飢饉に食料危機(マネー
ゲームの悪さもありますが)、北極海の氷の消失による生態系への影響と
地球環境に与える計り知れない悪影響、加速する南極の棚氷の大崩壊、
氷河の溶融加速、常態化するサンゴの白化現象と生態系や温暖化への悪影
響、水産資源の急減(乱獲の影響もありますが)、絶滅種と絶滅危惧種の
急増、海面上昇と地下水の塩水化と国土の水没、猛暑と熱中症、熱帯化に
伴う疫病の蔓延等々(頭の中から引っ張り出せる範囲で書きました)
★セクター別アプローチの限界
洞爺湖サミットで日本は「セクター別アプローチ」を提案。産業界は
概ね賛成するでしょうが、技術的に可能なところまでしか削減できないと
いう限界があります。いえ、省エネするなと言っている訳ではなく、それ
以上のことを今から始めなければならないという意味です。
それから相変わらず「経済だ、経済だ、競争力だ」としか言わない政治
の現状では2050年までにCO2半減はとても無理です。経済を縮小さ
せながら秩序を維持する方法を考える必要があります。経済成長と環境保
護は両立しないからです。「両立する」と良く言いますが、それは耳当た
りを良くして皆に聞いてもらい付いて来させるためです。
★2050年までにCO2を半減させるためには
地球環境を守るためにはまず第一に総量規制(削減目標)を設け、各国
は何が何でもこれを達成させる必要があります。既存の機械のエネルギー
効率を高めるだけでは50%削減はとても無理です。機械の使用そのもの
を止めないと達成できません。例えば、マイカーを止め電車・バス等の公
共交通機関や自転車に乗るとか、エアコンの使用は止め、換気扇や扇風機
や冷風扇で我慢するとか、給湯は使わずゴム手袋をはめて水で洗うとか、
飲料は冷蔵庫や自動販売機等で冷やして売るのを止めるとか、24時間営
業は止め、夜の分は昼間買って置くとか、その他機械を使わないエネルギ
ーを消費しない方法に切り替える等の方法です。
勿論、バイオマスエネルギーや自然エネルギーへの転換も並行して行な
いますが、それにも限界があるので、機械の使用そのものを止める取り組
みも合わせて行なう必要があるという意味です。我が家が昨年度までに
1990年レベルからCO2を57.89%も削減できたのも、機械の使
用そのものを止める取り組みを行なって来たからです。
やはりドイツが代表するEUのやり方に学ぶべきです。アメリカが本気
で取り組まないとEUの足を引っ張ることになり、他の先進国や途上国も
付いて来ず、「ウォーターワールド」や「ザ・デイ・アフター・トゥモロ
ー」はそう遠くない将来に現実化します。
私はこの問題を非常に悲観的に考えています。北極海は臨界点を超え、
もはや後戻りできないところまで破壊が進みました。今すぐに取り組みを
始めても「時、既に遅し」のところ、更にもたもた先送りすることになる
でしょうから、地球環境はもはや「絶体絶命のピンチ」になっていると考
えています。
でも、私はサジを投げたりはしません。これからも自分の立場でできる
最大限の努力を続けて行くつもりです。この報告書を書くことはその心の
表れです。
★エコワットを6台体制に拡充
電気製品の消費電力を測るエコワットはこれまで4台でやって来ました
が、先頃、更に2台を調達し6台となりました。これにより消費電力の原
因分析がより正確にできる体制が整いました。下記の6台です。
・台所の冷蔵庫用
・台所の32V型液晶テレビ用
・居間のコンセント用(妻が使う14型テレビ、ラジカセ、扇風機、
コタツ等)
・2階のPC関係用(ルーター、スポットライト等も含む)
・2階のAV機器用 ・・・・・・・・・・・・・ 今回追加
・2階の換気扇、冷風扇、扇風機用(夏季) ・・ 今回追加
エコワットで測っていないものは、台所のオーディオ機器・電気炊飯器
・オーブンレンジと洗面所の洗濯機と各部屋の照明とコンセント(滅多に
使わない)で、電力の使用割合が低く、余り季節変動のないものです。家
全体の消費電力(外にある電力メーター)から6エコワットの消費電力の
合計を差し引くことで求められます。この報告書を書いている今日で計算
すると全体(8200)−6エコワット(7800)=400Whとなり
ます。これは全体の4.9%にしかなりませんから、6エコワットで消費
電力の原因分析が十分にできることが分かると思います。
★台所の液晶テレビへの買い替え効果
2006年7月頃から電気の使用量が増えて削減目標が達成できなくな
りました。原因を調べたところ台所の25型ブラウン管テレビの消費電力
が、仕様では136Wなのに最大で260W位になっていることが分かり
ました。冷蔵庫の消費電力も測り調べましたが、原因でないことが分かり
ました。それでテレビを買い替える計画を持ちましたが、買い替えるまで
は25型ブラウン管テレビの使用を控えることで目標を達成できるよう努
力しました。この甲斐あって2007年は電気単独でも全体のCO2排出量
でも目標を達成することができました。2007年12月に念願の液晶テ
レビに買い替え、引き続きエコワットを使って消費電力を測って来ました。
そこで「エコワット検針表」を集計することで、旧25型テレビと32
V型液晶テレビの消費電力を比較して見ました。(下記)
+−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−+
| |25型ブラウン管 |32V液晶テレビ|
| | (2007年) | (2008年)|
+−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−+
| 3 月 | 23310 | 19230 |
| 4 月 | 21680 | 21310 |
| 5 月 | 21910 | 21520 |
+−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−+
|合 計(Wh)| 66900 | 62060 |
|日平均(Wh)| 727.2 | 674.6 |
+−−−−−−−+−−−−−−−−−+−−−−−−−−+
727.2Wh
−674.6Wh
−−−−−−−
52.6Wh
そういうわけで2007年は古いテレビを控えめに使った結果の消費電
で、今年2008はそこまでは気遣いせずに液晶テレビを使った結果です。
一日当たりでは旧テレビが727.2Wh、液晶テレビが674.6Wh
となり、液晶テレビの方が52.6Wh少なくなりました。
よって以後は32V型液晶テレビを必要なだけ観ても削減目標が達成可
能になりました。
★夏に向けた恒例行事
夏の暑さを電力をできる使わずに乗り切ろうということで、季節の移り
変わりに合わせて行なっている行事です。現在のところ次の3つまで実施
済みです。
(1) 南側サッシのガラスの網戸付き塩ビ板への交換
この季節になるとやや暑くなる日もあります。南と北のサッシを少
し開けて換気をすればエネルギーを使わずに涼しく暮らせます。とこ
ろがサッシは開ける側(右か左か)によっては中途半端に開けると網
戸とサッシとの間にすき間ができ蚊が入ってしまいます。これを防ぐ
ために二重サッシの内側サッシのガラスを網戸付きの塩ビ板に交換す
るのです。網戸と外側サッシのすき間から入った蚊は内側サッシのこ
の網戸により行く手を阻まれ、「こりゃ駄目だ」と諦めることになる
わけです。(^_^;)
更に暑くなった時には北側の出入口に付けている換気扇を回し強制
換気するだけで涼しく暮らせます。そのための吸気口確保のためこの
網戸付き塩ビ板が必要になります。
更に更に暑くなる真夏はこの網戸付き塩ビ板の前に冷風扇を置き使
います。冷風扇が南から外気を吸い込み冷やし、北から換気扇により
排気するという使い方になります。これにより真夏でも冷風扇(60
W)+換気扇(14W)=74Wという省エネ生活ができるというわ
けです。(エアコンの効率を高めるのではなく、エアコンの使用その
ものを止めたわけで、これが「機械の使用そのものを止める」の一例
です。
(2) ベランダ屋根にUVシート設置
この部屋は南のベランダに面しているので、5月も半ばを過ぎると
昼間は暑くなる日が多くなります。ベランダの波板の屋根の上にUV
シートを設置し日差しを遮ることでエネルギーを使わずに涼しく暮ら
すことができます。後、6月も半ばを過ぎると梅雨の中休みで暑くな
る日が出て来ます。そこで登場するのが遮光ネットです。これについ
ては次が次の次の報告書で報告することになると思います。
(3) 冷蔵庫の側の換気
家庭に於ける最大の電力消費源である冷蔵庫の消費電力をできるだ
け少なくしようということで冷蔵庫回りの換気に気を付けています。
冷蔵庫の後側付近にある壁の換気口を開き、サッシを少し開けるよう
にしています。ただし、防犯を考慮しサッシには鍵を掛けていますが。
★過去データの追加
「1.過去の実績と2008年のCO2削減目標」にこれまで載せてい
なかった1991年から1998年までの排出実績を載せました。実は
基準年の1990年以降は排出量は減っていたわけではなく、逆に増えて
いました。CO2削減の取り組みを始めたは1996年からで、CO2が基
準年より少なくなったのは1999年になってからです。
ピークは1993年で、この年のCO2排出量は実に1376.64
Kgにもなり、基準年より22.78%も増えていたのです。このピーク
を基準にすると昨年度(457.32Kg)は66.78%も削減したこ
とになります。
それでは今期の削減実績を見て行きます。
★電気の削減実績
電気は1月が目標283KWhのところ実績279KWh、2月が目標
235KWhのところ実績240KWh、3月が目標219KWhのとこ
ろ実績204KWh、4月が目標248KWhのところ実績248KWh、
5月が目標244KWhのところ実績258KWhとなりました。この結
果、年初からの累計では目標1229KWhのところ実績も1229KW
hとなり、達成率100.0%で目標をクリアーすることができました。
★ガスの削減実績
ガスは1月が目標16m3のところ実績17m3、2月が目標12m3の
ところ実績13m3、3月が目標13m3のところ実績13m3、4月が目
標11m3のところ実績10m3、5月が目標11m3のところ実績10m3
となりました。この結果、年初からの累計では目標63m3のところ実績
も63m3となり、達成率100.0%で目標をクリアーすることができ
ました。
★水道の削減実績
水道は1月〜2月が目標19m3のところ実績17m3、3月〜4月が目
標17m3のところ実績15m3となりました。この結果、年初からの累計
では目標36m3のところ実績32m3に収まり、達成率112.5%で余
裕を持って目標をクリアーすることができました。
★CO2 の削減実績
CO2の排出量は、1月が目標44.20gのところ実績44.36
Kg、2月が目標38.92Kgのところ実績39.84Kg、3月が
目標34.60Kgのところ実績32.80Kg、4月が目標39.52
Kgのところ実績38.56Kg、5月が目標36.32Kgのところ
実績37.36Kgとなりました。この結果、年初からの累計では目標
193.56Kgのところ実績192.92Kgとなり、達成率
100.3%で目標をクリアーすることができました。
私たちが排出したCO2 は大気中に溜り二度とは回収できず、地球環境と
そこで暮らす私たち自身に害悪を及ぼし続けます。省エネをすれば確実に害
悪は減ります。
失われた生物種は二度とは戻りません。失われた生態系も回復は極めて困
難です。地球環境は私たちの生存基盤です。損なわれれば私たちは生きて行
けなくなります。贅沢過ぎる生活を改めれば良いのです。
今日からあなたのできることすぐに始めてください。みんなの努力で私た
ちのかけがえのない◎地球環境を守りましょう!!!
ヨウジ
P.S.CO2 の計算には下記のフリーソフトウェアを使ってください。
VECTOR
http://www.vector.co.jp/pack/dos/edu/science/co2_122.lzh 01/01/02 136625
地球温暖化対策プログラム(光熱費等の使用量からCO2排出量を計算
説明ページ: http://www.vector.co.jp/soft/dos/edu/se035828.html
私のホームページからもダウンロードできます。(下記URL)
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| Backup&Copy BCOPY / Shell&Menu SMENU / 地球温暖化対策Program CO2 |
| PC-VAN:CKG36422 e-mail:CKG36422@biglobe.ne.jp |
| Home Page http://www5b.biglobe.ne.jp/~youji/ |
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