連載 #6316の修正
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晴樹が居間でテレビのバラエティ番組を見ながら大笑いしていた。ビートたけし と明石屋さんまの面白さに、眼に涙を溜めて腹を抱えていた。いきなりテレビの音 が途絶えたので、晴樹は驚いてブラウン管を見直した。テレビの前には、そのスイッ チを切って泣きべそをかきながら晴樹を凝視している皆世の姿があった。皆世は晴 樹の前で正座した。 「ちょっと何してるの? 今いいと・・・」 「晴樹兄ちゃん、人生ってそんなに楽しい?」皆世は晴樹の抗議を遮った。 <何も今そんなこと聞かなくっても>晴樹はうんざりした。「いや、そりゃあ人生 が楽しいとは思わないけど、でもテレビはつけてくんないかな? いいとこだから ・・・」 「可愛い従姉妹が悩んでるってときに!」皆世は涙を流しながら怒りだした。「く だんないテレビ見てゲラゲラ笑ってるときじゃないでしょう!」 「わかりました、何か悩みがあるんだったら後で聞くから」晴樹は説得した。「だ けど、その前に・・・」 「何よ、人の話を今聞けないって言うの!? 可愛い従姉妹よりテレビの方が大事 だって言うの?」皆世は「可愛い」のところを強調して晴樹の前に詰め寄った。 「いや、そうじゃなくて、話は必ず聞くから・・・只その・・」晴樹は考えていた。 <どうせ悩みと言っても、話は内田のことに決まってる。何回も何回もそんなこと に付き合わされるのはもう沢山だ。今日こそはっきり言ってやらなきゃ> 晴樹は皆世を見つめた。そしてその形相の恐ろしさに戦慄が走った。「・・・そ の・・その前にね」 「何よ!?」 晴樹は意を決して言った。 「ビデオの録画ボタンだけでも押していいかな?」 (98/04/12)
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