連載 #5139の修正
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前の夫との離婚の原因は「思想が合わなかったから・・・」等と、表向きはその様に申 しておりましたが、結婚する十日ほど前、私のいとこがニヤニヤ笑いながら、耳打ちし てくれた言葉によると、夫は毎晩私に淫らな行為を求める故、 それが嫌になったとのことでした。 その時は、所謂変態的行為を強要する夫だったのだと思っておりました。 しかし驚いたのは結婚式の夜のこと、私ももうすぐ二十四になろうという男、 今まで数度、赤線の女と交わったことがある私は、新婚初夜における男女の営みは分か っておりました。 「それでは、おやすみなさいませ」と正座して慇懃に頭を下げると、床に入るなり、妻 は軽い寝息を立て始めました。 しばらくして悶々とする気持ちに耐えかねた私は、ソッと妻の布団に手を忍ばせ、その 柔らかな二の腕をさすってみました。 ところが煩わしそうに目を開けた妻は、「今日はいけません」と言うなり、クルッと背 を向け、再び深い眠りに就いてしまいました。 結婚式そして披露宴など緊張の連続で余程疲れてるんだな、と独りごち、その晩は仕方 なく独り寝に甘んじました。 しかしそれから出かけたH温泉への新婚旅行でも、妻は私との交渉を拒絶しました。理 由は、「今日はだめです」と言うだけで、ちっとも要領を得ません。 それから十日余りというもの、妻は私を拒絶し続けたのでした。 困ってしまいましたが、こんな事を誰にも相談出来ることではありません。 こんなことが一生続くのだろうか、と目の前が真っ暗になるくらいの不安を覚えました 。 妻は夕食や団らんの時も決まって文学や哲学そして芸術等々、所謂堅苦しい話しばかり でした。 「あなた、ニーチェのツァラツストラお読みになったことありまして・・・・あれにつ いてご感想は・・・」等といった具合であります。 初めのうちは、興味津々で聞き入っておりましたが、これが毎日となるとウンザリです 。ストレスは貯まる一方でした。 そんなある日のこと、夕食時に突然妻が言いました。 「あなた、今日は大事な事があります。夫婦の行為です。お風呂から上がったら私の床 について下さい。」 あまりにも事務的に淡々と言うので、初めは何のことか分かりませんでした。 しかし、その意を察すると、嬉しさがじわじわと込み上げてまいりました。 結婚しておよそ一ケ月、ついに妻が私を受け入れてくれたのです。 うきうきしながら早々に風呂を出ると、全裸のまま床に入って妻を待ちました。
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