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新選組異聞 蒼き疾風 <第2回> 第一章 芹沢鴨登場 (一) 時に世は幕末。浦賀沖の黒船騒動勃発から数年を経て、諸藩の若き志士たちは、直ち に夷敵討つべしと叫びを上げた。 既に幕府の力は弱まり、志士の心は帝を奉じ、攘夷を旨とする尊皇攘夷に向かい、や がてこれが徳川三百年の大平の世を揺るがす事になる。 「それで、決めたんですか?」 蕎麦屋の表通りに面した窓際を、二人の男が陣取っている。浪人風のいでたちではあ ったが、この二人が後に京を震撼させる実力の持ち主になるとは、この時、誰も思わな い。 「浪士隊の話しよ。いやだなぁ、土方さんのすっとぼけは・・・」 沖田総司は、頭を掻きながら照れ笑いをした。 「近藤さんは、その気のようだな」 「そりゃぁね。浪士隊と云っても、公方様警護が目的ですから、」 「京か・・・」 二人が蕎麦屋を出た時だった。前方に、人だかりができている。 「お侍さま、何とぞご勘弁を・・・」 「ええい!武士の命にぶつかっておきながら何をほざく。そこになおれっ!」 男は、刀を町人に向け、今にでも斬ろうと云う態度であった。 「誰だ、あれは・・・」 「さぁ、でも酷いですね」 確かに酷かった。男は酔っていた。出会い頭にぶつかったのは、この男のほうらしい のだ。 その男の刀が振り下ろされたのと、野次馬の悲鳴が重なった瞬間___。 「土方さん___!」 刀を握る手を何者かが、抑えた。歳三である。 「貴様、邪魔をする気か!」 「邪魔をするつもりはない。やりたければ、やるといい。恥を晒したいのであれば・ ・・」 「恥だと__!?」 「どう見ても、あなたが不利だ。無礼討ちと云えば格好がつくだろうが、周りはそう 思わないだろうさ。違いますか?」 「・・・・・」 歳三は、遥かに年長のこの男を冷ややかに見据えていた。 「引き上げるぞ、新見」 男は刀を納め、更に、 「名を聞いておこう」と振り向いた。 「土方歳三___。牛込の試衛館にて師範代を勤める者」 「聞かぬ、道場名だな。わしは、芹沢鴨。土方とやら、貴公の事、よく覚えておこう 」 そう云って芹沢鴨は、高笑いと共に立ち去った。 その後ろ姿を、歳三はいつまでも睨み続けていた。やがて、その手で芹沢を斬る事に なるとは、この時、歳三は知る由もない。
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