連載 #4147の修正
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* 郭の世界 遊女の世界 *その2 エロスとタナトス 今回は、31回聖なる性に続き、性(エロス)と死(タナトス)について論じてい きます。 性と死、これは正反対の事柄でありながら密接につながっています。『言霊』とい う言葉があるとおり、物事は言葉で縛りつけられています。言葉があること自体が、 物に対する呪縛になっているのです。 この性も音が同じ、生(生きること)につながり、生の反対は死、つまり、性と死 は対象的な事柄になるのです。 さて、性と死についてですが、『古事記』、『日本書記』においては、エロチック なものがたくさん書かれております。 伊耶那美は、伊耶那岐とつるんで子供をたくさん産みます(子を産むこと生の象徴) が、最後の子(迦具土神は火の神で文化の象徴、プロメテウスが盗んだのも火であっ た。人間が動物たちと違う物火を駆使することによって、猟狩時代から原始的でもあ るが鉄器時代の始めを感じさせることができる)を産んだことによって死んでしまい ます。 ここでは、母である伊耶那美は生命を産む存在であるが故に死ななければならなか ったのです。死んで母なる土に帰り、新たな生命の滋養となる(死→腐敗→生→死・ ・・永遠の円舞)、これはまた、稲作文化の到来を予感させます。 次に須佐之男の馬はぎ事件です。これは野蛮な行動をとるか、文化(男性性に象徴 される文化の襲来)の侵入とくるかが問題となってきます。 野蛮な行動ととると、前回説明したように聖なる場所、聖なる神の巫女たちを犯し たために女性は巫女たる資格を失ったものになるのですが、もし他文化(男文化)の 侵略による先住文化の死とするとまた別の見方ができます。 他文化の侵略&強姦などの行いにより、一時的先住民族の死が行なわれます。しか し、侵略こそ、異文化との接点であり、新たな創造につながります(それは男女間に おいてでも同じことがいえるかもしれません)。一時的な死に見えたものが、異文化 +先住文化=異文化の侵略になるのではなく、新たな文化の創造につながるのです。 また、別の見方をとれば、天照大御神の天石窟は一時的な農耕物の衰退(天候の不 順、日蝕、はたまた冬至の祭りではなかったのか?)にあたるものとも考えられる。 このときの皮はぎの際、天照大御神が天石窟に入るのは同じだけど、被害を受けた のが 『古事記』 →天服織女が驚き、梭で女陰をついて他界した。 『日本書記』→天照大神が梭で身を傷ついた。 微妙に違ってきています。 この違いは何か? おそらく巫女たる者がいて、それは天服織女でも天照大神でも どちらでもよく、異文化によって一時的死ぬのだけど、死んだだけでは後が続かない。 そこで、祭りをして天宇受売命の乳や女陰(ここも死と生の接点である)を出すこと で呪法的活気をうながし、天手力男神が力づくで引き出した。須佐之男が力づくで強 姦したのなら、天手力男神が力づくで引き出す・・・男は力なのですよね。 それと、もう一つ天照大神は一様は天皇家の祖先ということになっていますよね。 それがこともあろうに弟と近親相姦したこととも読み取れます(伊耶那岐と伊耶那美 はおそらく兄弟で近親相姦したものだとわたしは睨んでいる)。こういうのは人間世 界はあまりいい風習とは言えないですよね。天皇の祖先が近親相姦したのでは具合が 悪い。それじゃ天皇家とは関係ない人が襲われたようにしたらいいのじゃないか。と いうことで天服織女の登場となったような気がします。 大舞 仁
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