連載 #3184の修正
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◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ スキー場での盗難 [6/6] ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ みなさん、こんにちわ。スキー場でスキー板を盗まれて非常に沈んでいた友人 の財布を夜中に寝ている隙に抜き取ることにより、今回の彼のスキー旅行を一段 と後味の悪いものにすることに大きく貢献したフヒハです。 今日は、スキー場での盗難について話をいたします。 私が初めてスキーに行ったのは、高校を卒業した直後の3月の終わりでした。 場所は長野にある野沢温泉で、全員浪人することが決定していた高校の友人達と 一緒に行きました。 私にとっては初めてのスキーでしたので、目新しいことをいろいろと発見しま した。例えば−−−宿からスキー場まではスキー靴を履いて歩いていくこと。 (私は、スキー靴を履くのはスキー場に着いてから、と思っていました。)スキ ー場には入場料や利用料というものがなく、リフトに乗るからお金がかかること。 (要するに、歩いて登って滑り下りていれば無料)リフトはかなり高いところを 進むこともあり(地上10メートルくらいの所もありました。)、非常に恐いこ と−−−などです。これらは今となっては当たり前のことばかりですが、当時の 私にとってはすべてが初めて知ったことでした。 そんな中で、私が一番気になったのは、みんなが、自分のスキー板を地面の雪 に突き刺して立て、ストックをそのスキー板の上部に掛けてレストハウス(休憩 所)に入ってしまうことでした。つまり、みんなはスキー板とストックを雪の上 に置き去りにしていたのです。私はそれを見て、 「あれじゃ、盗んで下さい、と言っているようなものだ。」と思ったものです。 しかしその後、自分がレストハウスに入るとき、私はどうしてみんながスキー 板とストックを外にほったらかしにするのか分かりました。レストハウスにスキ ー板とストックを持ち込むことは禁止されているのです。要するに、みんなは盗 難覚悟の上でスキー板を置いているのです。 このことから分かるように、スキー場でスキー板を盗まれるという可能性は非 常に高いのです。事実、今年私がお世話になったスキースクールの指導員による と、どのスキー場でも毎日必ず10組以上のスキー板が盗まれているそうです。 これを聞いた皆さんの中には、「これじゃ、安心して滑っていられないよ。」 と嘆く方がいらっしゃるかもしれません。しかし、ゲレンデを滑っている最中に スキー靴を盗まれるということは、よっぽどのドジでない限り考えられませんの で、ほとんどの方はさほど気を使う必要はありません。注意しなければいけない のは、何といってもスキー板を外に置いてレストハウスに入ったときです。 盗難に遭わないためには、レストハウス内にいる間は常に、外にある自分のス キー板に目を向けていなければなりません。といっても、トイレに入るときなど、 どうしてもスキー板から目を離す時もあるでしょう。そういう場合は、仕方がな いので友人に見張っていてもらいます。 では、ひとりでスキーに来ているという場合はどうすればいいのでしょうか。 このような場合は当然、レストハウスのトイレは使えず、ゲレンデで用を足さな ければなりません。 ゲレンデで小便をした場合は、雪の色が黄ばんできます。ですから、スキーシ ーズンも終わりに近づくと、ゲレンデ一面が「レモンのかき氷」のようになりま す。 かき氷の上でスキーをしているような気分を味わえるなんて。ファンタジーの 世界そのものですね。 一方、大便の場合は、残念ながらこのようなファンタジーに浸ることはできま せん。というのは、やりたての「物体」はかなり熱く、真下の雪を溶かしながら 雪中へ沈んでしまいますので、真上から覗かない限りゲレンデの変化は分からな いからです。しばらくの間、雪面には「物体」の形をした穴がぽっかりと空いて いますが、スキーヤーがその上を滑れば穴はすぐにふさがります。 一般に、春スキーの時期も終わりに近づく頃になると、ゲレンデの所々が茶色 くなってきます。これは、雪が解けて地面の土が見えてくるためです。 ところが、ひとりでスキーに来る人の多いスキー場の場合は、3月の終わりの 頃にはもうゲレンデが茶色っぽく変色してきます。この理由は、皆さんは既にお わかりですね。冬のシーズン中に、ゲレンデ上に放たれ、雪の中に沈んでいった 「物体」は、雪下の地面に到達する前に冷たくなり、途中で止まっていたのです。 ですから、雪が少しだけ解けた3月の終わり頃に、その「物体」が顔を出し始め るというわけです。平野では、地面に「つくしんぼ」の芽が生えてきたのを見つ けて、「もう春になったんだなあ!」と感じるのですが、スキー場では、 「物体の出現=春の訪れ」ということになります。 3月の終わり頃にゲレンデ上に見られる茶色というのは、単一の色ではありま せん。それは、黄色に近い茶色、赤みがかった茶色、とうもろこしがまぶしてあ る茶色、小指ほどの大きさに成長した回虫を含んだ茶色など、バラエティーに富 んでいるのです。 皆さんの中には、「まっ平らな雪面の上でなんて、用を足すことはできないよ。」 という方もいらっしゃるかもしれません。そのような方は、ゲレンデの上に雪で 和式便器を作ってみてはいかがでしょうか。さらに、他人に見られては恥ずかし いと思う方は、「雪製便器」を囲むように「かまくら」を作っても構いません。 (ただし、これをひとりで作るとなると1日がかりになります。)いずれにせよ、 これなら普段と同じ雰囲気で用を足すことができるはずです。 ただ、和式便器で用を足すときはいつも、「金隠し」を両手で掴んでバランス を取ってしゃがんでいるという方にとっては、まだちょっとばかし感じが違うか もしれません。雪で作った「金隠し」は冷たいので、手がかじかんでしまい、し ばらくすると掴んでいられなくなります。あるいは、雪でできた「金隠し」は非 常に「もろい」ので、掴んでいる途中に便器の本体からちょん切れてしまうかも しれません。いずれの場合でも、当然バランスを崩しますので、あなたはしゃが んだ姿勢から前か後ろに倒れてしまいます。これは非常にみっともないことです。 こうならないためには、左右の手に2本のストックを持ち、体の前後の雪面に ストックを突き刺してバランスを取りながら用を足すしかありません。 「私はどんな状態、体位でも用を足すことができます。」という方の場合は、 もちろんゲレンデ上に雪で和式便器や「かまくら」を作る必要はありません。こ ういう人は、ズボンとパンツを下げ、滑っている途中で用を足せばいいのです。 首からバンダナをなびかせながらゲレンデを滑り下りているスキーヤーは、周り から見て非常に格好がいいものですが、下腹部から「物体」を垂らしながら雪の 上にシュプールを描いているスキーヤーも乙なものです。 自分のスキー板を盗まれない方法は他にもあります。他人のスキー板を盗む奴 を見つけ出し、そいつを常にマークしておけば、常時自分のスキー板に目を光ら せる必要はありません。 ここで皆さんの中には、 「『他人のスキー板を盗む奴』をどうやって犯行前に見つけるんだ?」と疑問に 思う方がいらっしゃることと思います。そこで、これからは『スキー板泥棒』を 事前に見つける方法について述べます。 まず、スキー靴は履いているのですが、スキー板なしで、手にはドライバーを 持ってリフトに乗っている人をたまに見かけます。こういう人は、間違いなく、 レストハウスの前に立てかけてある他人のスキー板を盗み、その板を自分のスキ ー靴に取り付けて滑って下りてくるはずです。なぜドライバーを持っているかと いうと、自分のスキー靴にスキー板を取り付ける際、ビンディングを調節する必 要があるからです。 このように、ドライバーの有無が「潜在的なスキー板泥棒」を見つける重要な 手がかりとなります。 しかし、最近では、ドライバーを手に持たないでリフトに乗り込む泥棒も多く なってきました。彼らはドライバーをスキーウェアに隠しているのです。 最近のファッショナブルなスキーウェアというのは、体にぴったりしたもので はなく、かなりだぶだぶの服です。これでは滑っているときに風の抵抗が強く、 スピードがでにくくなりますが、普通のスキーヤーは別に競争をしているわけで はなく、単に楽しんで滑っているだけですのでそれで構わないのです。時には、 何を勘違いしたのか、スピードスケートの選手が着ているあのピッチピチの超ボ ディコンのウェアを身につけてゲレンデを滑っているスキーヤーをたまに見かけ るかもしれませんが、そういう人は頭がおかしいと考えるべきで、無視して構い ません。 普通のだぶだぶのスキーウェアの中にドライバーを隠された場合、その人がド ライバーを持っているのか持っていないのか、外見だけでは判断できません。そ こで、「スキー板盗難防止」の観点から、「このスキー場では、だぶだぶのスキ ーウェアは禁止です。スピードスケート用ウェア以外を着てスキーをしてはいけ ません。」という看板を立て始めるスキー場も将来現れるかもしれません。「ス キー場の利用客に服装の注文までするのはやり過ぎだ!」と考えるスキー場では、 お客がリフトに乗るときに、係員が、プロレスのレフリーのような入念なボディ ーチェックを行う可能性もあります。 次に多いのが、スキー板がないどころか、スキー靴も履かず、普通の靴のまま リフトに乗る人です。そういう人も間違いなく「スキー板泥棒」なのです。彼ら はスリのプロで、リフトから降りるとレストハウスに侵入し、レストランのテー ブルの下に潜り込んで、食事中のスキーヤーの靴を気付かれないように脱がして 自分で履き、外に立てかけてある板を盗んで滑って下りてくるのです。他人のス キー靴を気付かれずに脱がすというのは、かなり高度なテクニックが必要で、素 人では絶対にできません。 さらに一流のスリのプロとなると、スキー板やスキー靴どころか、スキーウェ アすら身につけず、街中を歩いている時とまったく同じ格好でリフトに乗り込み ます。彼らは山の中腹にあるレストハウスで、他のスキーヤーから靴、板、スト ック、スキーウェア、手袋、ゴーグルといったスキー用具一式をかっぱらってか らゲレンデを滑って下りてくるのです。 さらに超一流のスリのプロを自認している人となると、何も身につけずに素っ 裸でリフトに乗り込みます。ただし、この場合は、成功する確率はきわめて低く、 ほとんどの場合は、風邪を引いてしまうだけでなく、公然わいせつ罪で地元の警 察に連行されます。 話が飛び飛びで申し訳ないのですが、私の友人であるKがスキー場で盗まれた スキー板というのは、7、8万円もするような外国ブランド品ではなく、安物の 国産品で、相当使い古されたボロボロのレンタルスキー板でした。レンタルショ ップの人も 「よりによって、うちにある中で一番古いスキー板を盗むなんて・・・・・・。廃品処 理業者がゴミだと思って持ってったんじゃないの?」 と言って驚いていたということです。そんなわけですので、Kは結局、「弁償し ろ。」とは言われなかったようです。 Kは非常にまじめな人です。普通の人でしたら、盗まれたら盗み返す、という 「目には目を」的発想を持つのでしょうが、彼はそのようなことはまったく考え なかったみたいです。 私が、「置いたはずの場所に自分のスキー板がなかったら、近くにある同じよ うなやつを持ってきちゃえばよかったのに。」と言うと、 彼は、「えー! そんなこと・・・・・・、ぼくには絶対できないよ!」と言って首を 横に振っていました。本当に生真面目としか言いようがありません。 彼がもし私の悪友であるNだったら、たとえレンタルスキーであろうが盗まれ でもしたら、もっと高価なスキー板を盗み返していたに違いありません。 そのNという男は、社会人のくせに1シーズンに15回以上もスキーに行く、 完全な「スキー・マニアック」です。彼は毎年10月になると必ず、国産の安物 のスキー板を購入します。そして、スキーシーズンの始めの12月頃は、彼はそ のスキー板で滑っているのですが、1月以降になると、スキーに行って帰ってく るたびにスキー板がよりいいものに変わっていきます。そして、スキーシーズン が終了する4月の終わりには、彼はロシニョル(フランスのスキー用品メーカー) の超最高スキー板「グラン・オヌール(価格:板だけで35万円)」を持って東 京に帰ってきます。彼の場合は、自分のスキー板が盗まれなくても勝手に盗まれ たことにして、他人のスキー板を盗み返しまくっているみたいです。 でも、彼は「自分なんかまだいいほうだ!」などと言っています。彼によると、 彼の悪友であるFは、他人のスキー板を盗み返したとき、自分のスキー板も持ち 帰ってきてしまうそうです。これでは「盗み返した」というよりは、単に「かっ ぱらった」と言ったほうがいいではないでしょうか。 そのFという男は、友人が少ないため、スキーにはいつも自分の車でひとりで 行くそうです。Fはいつも、自宅前で、一組のスキー板を車のルーフに載せ、一 個のでっかいバッグをトランクに入れてスキーに出発しますが、東京に戻ってき たときは必ず、車のルーフには10組ほどのスキー板が載り、助手席や後部座席、 トランクにはスキーバッグが20個くらい置かれているとNは言っていました。 Fという人は本当にとんでもない男ですが、Fの悪友であるSはもっとすごい ということです。Sは、スキーにはいつも電車で行くのに、東京には必ず車を運 転して帰ってくるそうです。 ○コメント 「滑りながら用を足すときの注意」ということで、Aさんから以下のようなメー ルをいただきました。 「スキー板を揃えて直滑降をしている時に用を足すと、落下物がブーツの後ろの スキー板の上に乗ってしまうことがあり、それに気付かずにリフトの列に加わる と、あなたの後ろには誰も並ばなくなる。用を足すのは、遠心力が働くターンの 際がベストだ。」 もっともなご指摘、感謝いたします。 これで終わりです。掲示板(BBS)最高傑作集64をお楽しみに。 フヒハ
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