短編 #0883の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
ある悪魔はあるとき、神の会話を盗み聞き、とある少女が自分を殺すだろうこ とを悟った。当然、悪魔はその少女をとり殺すことを考えた。しかし少女は神に 守られており、近づくことさえ難しかった。 少女を直接殺すことは無理だと分かった悪魔は時間をさかのぼり、少女に関係 する一族縁者を皆殺しにしようとたくらんだ。そうすれば、自分を殺すはずの少 女が生まれてくることはなくなり、自分も殺されることはない。自分を殺そうと するのが悪いのだから、少女の一族がどうなろうと知ったことではない。 だが神は、それを許さなかった。神も時間をさかのぼり、少女を殺そうとした 悪魔に関係する魔族縁者を皆殺しにしようとしたのである。そうすれば少女を殺 そうとする悪魔が生まれてくることもない。 ところが、悪魔もそれを黙って見逃すことはなかった。悪魔は神に殺されるは ずの一族縁者と団結して時間をさかのぼり、神を生み出した神族縁者を皆殺しに しようとしてきたのである。 だがしかし、神もそれを見逃さなかった。神も団結して時間をさかのぼり、時 間をさかのぼった悪魔に関係する魔族縁者を皆殺しにしようとした。 それを知って、団結した悪魔たちも対抗して時間をさかのぼった。が、それと 同時に、団結した神たちも対抗して時間をさかのぼってきた。それに負けじと悪 魔たちはまた時間をさかのぼり、さらに仲間を増やして対抗してきたが、神のほ うもさらに時間をさかのぼって対抗してきた。 この競争はだんだんと時間との戦いとなってゆき、結局、すべての悪魔よりも 一歩先に生まれていた創造神の勝ちにおさまることになった。創造神はこの殺人 行為の容疑者の最も祖先を主犯として断罪し、その存在を名前だけ残るほどまで に抹殺してしまった。現在では一般名詞としてしか認識されない言葉、サツジン −−それが主犯の名である。最初にこの事件を起こした悪魔の名は諸説あって判 然としていない。『サタン』とも『ルシファー』ともいわれているが、そんな大 それた悪魔ではなかったようだ。 ともあれ、少女はなにもしない間に、悪魔たちを倒してしまったのである。
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