短編 #0833の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
『当座サギサギサギをタダ今上演しております』 またあの劇場でこの立て看板が立てられた。 「あ、また出てますよ」と、例によってまたあの会社員B。 「よくそこまで根性が続いているな」と、またあの会社員A。 ここでの恨みはまだ記憶に新しい。表のポスターには、 『当座サギサギサギをタダ今上演しております−−− もう何も言いません。前作、前々作をさらに上回ってしまったスリルとサスペンス! もう誰が役者すらも分かりません!!!』 とあった。完全にひらき直っている。 「いくんですか?」と会社員B。 「いいとも!」と会社員A。「今度こそ話の終わりを確かめてやる!」 だからよせばいいのに、会社員Aは劇場にまた突撃を開始してしまった。 会社員Bもあわてて後を追っていく。 劇場はどこまでもぐるぐると落ちていくらせん階段のはてにある、はずであった。 が、どこまで下りていっても、いつまでもらせん階段が続いていた。 ぐるぐるぐる……どこまで行ってもらせん階段である。 「いったいどこまで下りればいいんだ?」 会社員Aが悲鳴をあげた。だが会社員Bにもわからない。 「戻りましょう!」 と会社員Bが音をあげて、二人は来た道を戻りだしたが、どこまで上へのぼってみ ても、らせん階段はいつまでもくるくると上へ続いているだけだった。 《当座サギサギサギ’・終》 −−教訓−− タイプ213。入り口のないトラップです。
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