短編 #0759の修正
★タイトルと名前
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真っ暗の中に自分自身があった。 まわりをめぐらせても、ただひたすらの黒、黒、黒。 自分自身の姿さえ見えなかった。 手足をみようとしても継ぎ目のない黒。 恐かった。 だからどこかへ逃げようとした。 ところが走れど走れど視界は開けなかった。 おまけに逆さまになってるんじゃないかと思えてきた。 そして走りながら、逃げながら。 何かを叫んで…… 景色が一変した。 今度は真っ白な中に自分自身があった。 まわりをめぐらせても、ただひたすらの白、白、白。 自分自身の姿形は見えた。 手足はいやに白かったけれど。 不安だった。 だからどこかへ逃げようとした。 ところが走れど走れど視界に変化はなかった。 おまけに逆さまになってるんじゃないかと思えてきた。 そして走りながら、逃げながら。 何かを叫んで…… 目の前に自分がいた。 自分はここにいるのに。 目の前に自分がいる。 なんと言えばいいのか戸惑っている間に。 彼がもう一人増えた。 また一人。 また一人。 瞬く間に彼らは空間を埋め尽くした。 彼らの意地の悪い目が自分に注がれていた。 ここから逃げだそうと、もがきながら。 何かを叫んで…… ここで目が覚めた。 見慣れた部屋の中に自分自身があった。 まわりをめぐらせると、あらゆる色、色、色。 窓の外ではいつも通り雀が木にとまっている。 安堵のため息。 起きたかい? 思わず声のした方へ顔を向ける。 そこには。 自分がいた。 思考停止。 そして。 絶叫。 <了>
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