短編 #0596の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
「……また、ね」 いつもの、少し困ったような顔で涼子がさよならを言ったのは、五月も終わりそ うな日の、花曇りの午後だった。 あゆみ去る彼女と、ただ、うつむくだけの自分がいて、それは本当にありふれた 街角の風景に見えただろう。 行き交う車が、街の喧噪が、何処か遠く聞こえて、心に、ぽっかりと穴が開いて しまったようだった……痛みもないのに。 彼女は、もう戻っては来ない。 それは確信に近く、何故そう思ったのか忘れてしまったが、頬を濡らしたものだ けは覚えている。 降り始めた雨は微かな夏の匂いを含み、そして、僕を優しく包んでいた。 終
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