短編 #0301の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
ケガレマシーン 「地下実験室、博士以外の入室を禁ず。入らないでね」と書かれた 紙が貼られているドアが開いて、白髪、白髭の老人が現れた。もち ろん白衣である。 「春日君、ついに完成したよ」 「完成、したんですか」 パソコンに向かってデータを打ちこんでいた助手の春日が、その 手を止めた。 「ああ、完璧だ。久しぶりに満足できるものができたよ」 「一体何を作っていたんですか。助手の僕にも内緒で地下室へこも って、時には徹夜までして作っていた物って」 「いやなに、一度作ってみたかったのだ、十分な予算と時間をかけ、 かつ最先端の技術を使った、無意味な物をな」 「なんですか、それは」 春日の眉間にシワができる。 「とにかく見てもらえれば分かる。とても世間には発表できんくら いつまらないものだ」 「胸張って言うことじゃないようですね」 春日は立ち上がり、博士の後について、地下実験室に入って行っ た。 散らかった配線や、基板のかけらの中に机があり、その上に博士 の発明品があった。 14型テレビ程の大きさがある銀色の立方体。材質はアルミのよ うだ。表面についているのは、電源スイッチと、ついでにつけたよ うなアナログの電圧計器。箱の上にはパラボラアンテナが乗っかっ ている。 陳腐だった……。 「これが、徹夜までして、半年もかけて作った機械……」 春日は、めまいを起こしそうだった。これではまるで、三流SF 映画の小道具ではないか。 「春日君」 「はい」 「ちなみにその電圧計はダミーだ」 「はあ?」 「だから動かん」 「なぜそんなものを取り付けたんですか」 「電源スイッチだけじゃ、物足りなかった」 このまま、この博士の助手をしていてよいものかどうか、春日は 本気で転職を考え始めていた。 「では、スイッチを入れよう」 「博士、その前に、この機械が何をする物なのか教えてはいただけ ませんか」 「何が起こるかはスイッチが入れば分かることだ。だが、名前は教 えよう。名付けて『ケガレマシーン』」 「ケガレマシーン……。まさかスイッチを入れた途端、機械のそば にいる人間の心が汚れてしまうのでしょうか」 春日はこの場から逃げ出したい思いであった。 「いや、それでは無意味ではなくなるな。私の作った、このケガレ マシーンの効果は、君が思っている以上につまらない」 「だから胸張って言わないで下さいよ」 「さて、スイッチを入れよう」 「聞いてないでしょ」 助手が何を言おうと、あくまでもマイペースな博士である。 博士は、ケガレマシーンの電源スイッチを入れた。 ケガレマシーンは、最初小さく振動していたが、しばらくして安 定したのか、振動が消え、低い作動音をたて始めた。 パラボラアンテナが回っている。 ……とっても陳腐だ。 しかし、何も変わった様子はない。 春日は、一度地下実験室を出て、窓から外の様子を見てみたが、 いつもと変わらない研究室の庭であった。 春日は地下実験室へ戻った。 「博士、何も起こってませんが……、失敗ではないですか?」 「いや機能は正常だ」 「では一体何が起こっているのです。この機械の効果って何なんで す?」 「え、何が」 「だからこのレガレマシーンの効果……あっ……」 終り
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