短編 #0298の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
今は昔、藤沢某という老武士がいました。とても変な人でした。あるとき、「ワ シは世の中のあらゆることを経験してきた。ただ一つだけ、子供の頃から衆道のウ ケだけはしたことがない。如何なものだろうか。しかし、このように老いさらばえ てしまっては、誰も抱いてくれないだろう。俚諺に、女人禁制の高野山では六十歳、 那智では八十歳まで僧侶同士で犯し合うというが、そのようにセックスに飢えた学 問僧でもワシを抱きたいとは思うまい。あぁ」とシミジミ考えていました。 しかしフと思い付いて、張り形(人造陽物)を買ってきまして、縁側で自慰を始 めました。物が出てくる所に、物を入れたのです。人間が出てくる所ではありませ ん。人間ではなく、物です。まぁ似たようなものですけど、一応。んで、立てた張 り形を跨いで、屈伸したのです。ところが誤算がありました。年をとっていたため、 足腰が弱っていたのです。腰を下ろしたときに、ペタンと尻餅をついてしまったか ら、たまりません。メリメリと音を立てて貫いた張り形が、そのままズップリと根 本まで入ってしまったのです。藤沢さんは、「わあっ」と叫んで失神してしまいま した。 叫びを聞きつけた娘や息子が駆けつけます。見ると、おジイさんが変な格好に手 足を折り曲げ気絶しています。「医者だ、薬だ」と大騒ぎをしているうちに一人が、 おジイさんの尻から、赤い紐がニョロンと出ているのを見つけました。不思議に思 って、あれこれ家臣を問いつめますと、おジイさんが張り形でオナニィしていたと 白状しました。一同は大いに驚いて、とにかく臭い立つ張り形を、おジイさんから 引っぱり出し、気付け薬を飲ませて正気づかせました。しかし、まぁ、おジイさん も自分の口から事の顛末を語ることは出来ず、さりとて周囲も尋ねることをはばか り、互いに顔を見合わせていました。そのうち誰からとも笑いが起こります。続い て大爆笑となり、この一件は沙汰止みとなりました。となむ語り伝えたるとや。 (お粗末様) 今回も今昔物語ではありません。「耳嚢」所収「老耄奇談の事」です。 今回は話が話なので、直訳に近い形で、ご紹介しますぅ。 シミジミと味わって下さい。
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