短編 #0109の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
高そうなスーツを着て、23にもなるくせに達彦は十代の男の子みたいな運 転をする。カーブをすごいスピードで曲がる。それをカッコイイと思っている なら、バカみたい。夜も更けて、私は車の窓を開ける。舞台装置に画かれたよ うな見事すぎる月が移動していく。きっと明日は晴れるよね。さっきまでユー ロビートだった、カーステレオの曲が古いJAZZバラードになる。どうもこ のテープはわざわざ編集してつくったものみたいだ。いったいどういうつもり かな、なんてね。この曲イイ感じ。今ならキスしてもいいのにな。 達彦がちらちらと私の顔をななめに見る。いい気分。 学校帰りに校門へのお迎え、夜のドライブ、デート仕様のスーツ、窓を開け ると入ってくる風、オシャレなレストラン、私に気のある男の人。気持ちいい ことは大好きだよ。ちやほやされたいな。頭イイとか気が利くとかそんなこと より、可愛いとかキレイとか言ってほしい。いっぱいいっぱい言って欲しい。 別に相手が達彦じゃなくったっていい。 スピードを上げて走り続けるプレリュード。不安定な座席はシートベルトを しないせい。時速150キロ。次の瞬間、事故って死んじゃってもしょうがな いなって思うほど気持ちいい。つまらないTV、退屈な学校、どうでもいい家 族、かわりばえのしない毎日が私のまわりを取り囲んでいる。このまま夜が続 くといいのに、いつだってどこでだって誰とだって私たちは死んでしまえるん だ。このまま夜が続くといいのに。 おしまい
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