短編 #0002の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
もう平気。おなかに宿った生命の鼓動は随分と強く私自身を支えてくれてい る。そう、これからはパパとママとまだ見ぬこの子と三人でいつも一緒。 私はおなかの子供に呼びかける。“これがパパ、私の愛しい人よ。優しくて素 敵な私たちのパパ。今のパパは最高よ” 残酷だったのは、この部屋に満ち満ちた暴言の数々。彼の言葉は記憶の彼方 にありながら時々私を苦しめるけど、もう恨まない。私の歯で咀嚼され、喉を 通って胃に至る。生臭くてぬるぬるして鼻持ちならないのは生前の面影そのま まの印象で。それでもやがて私達の血となり肉となり、そして何時よりも平和 に時間を過ごすから。湯がいて炒めて栄養価を落とさぬように、どちらかとい うと肉や魚は苦手な私がわざわざ生肉喰らうわけは、愛。血で溢れた部屋彼の ピースが転がる中で、私は一度も卒倒せずに作業を遂行できた。私たち母子が 遠く時を隔てたいつの日か、あの人のことを思い出せなくなっても体はきっと 忘れない。私のなかに、私たちの子供のなかに、愛しい彼は浸透していく。御 馳走様でした。 四角い青空。窓の外はいい天気。おなかはふくれたし、シャワーを浴びて出 掛けよう。私と生まれてくる私たちの子供のために買い物をしよう。血のつい た服や体を洗ってカラリと乾かしおもてに出れば、あれもこれもすべては夢の よう。 おしまい
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