長編 #3584の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
と隠される。後に残ったドルーズは、力つきたように、膝をつく。その顔は死者のよう に青ざめ、消耗しつくしていた。 さすがに、ドルーズにとって魔族以上に古く、邪悪な存在といえる竜を操るのは、凄 さまじい労力を必要とするようだ。ドルーズはうずくまり、体力の快復をじっと待った 。 それは、巨大な吹き抜けであった。円筒の吹き抜けが、遥かに深い奈落の底から、ノ ースブレイド山の底部に向かって突き抜けている。 ブラックソウルの一行は、その吹き抜けの周辺を、螺旋状に下ってゆく階段にいた。 ジークが階段から身を乗りだし、地下を眺める。巨大な砲身の中に、いるようだ。 その、定かに見ることのできない暗く深い地底には、確かに何か居る。その邪悪な気 配は、まるで火山の火口から、立ち昇ってくる熱気のように、ジークの顔をうつ。 「あまり、覗きこまないほうが、いいわよ」 灰色のマントに身を包んだクリスが、声をかける。 「この奈落の底には、あの邪神ゴラースがいるわ。ゴラースは、目覚めようとしている 。へたをすれば、魂を引きずり込まれるわよ」 ジークは晴れた空のように青い瞳を輝かせ、笑った。 「おっかないところだね。でも、おれは魂なんてないから平気さ」 「馬鹿いいなさい」クリスがあきれ顔になる。 「本当だよ。おれ唯物論を信じているから」 「この馬鹿は、ほっといていいです」 ケインが口をはさむ。 その時、背後から人の近づいてくる気配があり、一番後ろにいたクリスが振り向く。 アニムスであった。 「ブラックソウル様」 声をかけられ、ブラックソウルが振り向く。 「ドルーズは、魔族の魔導師をしとめました。ただ、体力を使い果たし、動けませんが 」 ブラックソウルは、少し微笑んだ。 「まあ、いい。帰りにひろうさ」 「ブラックソウル様」クリスが言った。「ドルーズは、ここで片づけておくべきでしょ う。今が彼を倒せる、唯一の機会かもしれません」 ブラックソウルの瞳が、くらく煌めく。 「おれに指図するのか?」 クリスは無言で、ブラックソウルを見つめる。ブラックソウルは、クリスに微笑みか けた。 「我々の目的は、黄金の林檎だ。ゴラースにもジゼルの野望にも興味はない。やつらが 、たとえオーラを魔力で蹂躙したとしても、どうでもいいことだ。この手に黄金の林檎 があればな」 「判りました、ブラックソウル様」 ブラックソウルはクリスに頷いてみせると、先へ進み出す。ブラックソウル達の一行 は、巨大な縦穴の周囲を回る階段を、下へ下へと降りてゆく。 あたりを覆う薄闇がしだいに濃くなり、冷気と瘴気が合わさったような、闇のものの 気配が強くなってきたころ、階段の終着点にたどり着いた。そこには、巨大な鉄の扉が ある。その扉には、半神半獣の姿が、浮き彫りにされていた。 フレディとアニムスがその扉に手をかけ、開けようとする。その巨大な扉は、悲鳴を おもわす、甲高い軋み音をたてて、ゆっくりと開いていった。 重々しい音が響き、扉は止まる。そこは、清浄な青い光に満ちた、礼拝堂のような場 所であった。ブラックソウル達は、そこへ、足を踏み入れる。 緩やかな曲線を描く円柱が二列に並び、真っ直ぐ奥へと続いていた。ブラックソウル 達は、その円柱の間を進む。正面には、聖壇の上に棺が置かれており、その後ろには荘 厳な壁画が描かれている。それは、かつて黄金の林檎の光が地上に満ち溢れていた時代 の、光景であった。 金色の光を放つ黄金の林檎の回りには、歪んだ体を持つキメラや、青銅の色に輝く
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