長編 #3572の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
しい黒い瞳には、なんの表情も浮かべられていない。ブラックソウルは続けた。 「まず、ナイトフレイム宮殿の最深部へ赴き、手で封印を破壊せねば無理でしょう。あ なたの魔導師はラフレール以来の天才らしいが、魔力だけでは、できないこともありま す」 ジゼルは黙ってしまった。ブラックソウルはジゼルがやはり、ナイトフレイム宮殿へ 潜入することを考えていると、確信を得る。 「私の望みを言いましょう、ジゼル殿。私はナイトフレイムへ行きたい。それを認めて いただけるのなら、あなたの魔導師殿をナイトフレイムの最深部まで、お連れしますよ 」 ジゼルは、不機嫌そうに、ブラックソウルを見る。 「何が望みだ、ブラックソウル殿」 「私は」ブラックソウルは夢みるように、言った。「伝説を確かめたいだけですよ。黄 金の林檎がナイトフレイム宮殿にあるという伝説をね」 ジゼルは、苦笑した。それはそのまま、高笑いへと変わって行く。 「アルクスル大王国の王家は、そなた達の国オーラの擁するクリスタル家と、西のトラ ウスの擁するアレクサンドラ家に分裂していると聞く。黄金の林檎は、王家の象徴。そ れを持つものが、正当な王家を自称できる。そなたの望みは、それか?」 ブラックソウルは面倒くさそうに、口を歪める。 「黄金の林檎がこの城の地下、ナイトフレイム宮殿にあるか、そこからですよ、ジゼル 殿。あった後のことは、見つけてから、考えます」 ジゼルの瞳は、ブラックソウルを刺し貫くように、見つめている。ジゼルはふと、目 を逸らす。 「いいだろう。この地下へ、堕落した魔族どもの巣窟へ行くのを許可してやる。我が魔 導師、ドルーズとクリスを連れてであればな」 ジゼルは、残忍な笑みをみせた。 「黄金の林檎は必ず持ち帰れよ。私も是非、伝説の大王国の象徴を見てみたい」 ブラ ックソウルは嘲るような目の光を、穏やかな微笑みで隠して言った。 「努力しましょう」 「この先だな、ナイトフレイム宮殿は」 革の防具に身を固めた、ゲールが呟く。そこは、ノースブレイド山の地下通路であっ た。丁度、ジゼルの城と反対側の北面に、その地下通路の入り口がある。 「やれやれ、ようやくかよ」 ジークがぼやいた。その完全な暗闇の地下通路は、ゴブリンやオークの彷徨く剣呑な 場所である。そこを、ゲールにジークとケイン、それにジークの配下の剣士二人が加わ って、ここまでやってきた。 ゲールの配下の剣士は、中々の腕前である。呪法の心得もあるらしく、彼らの革の鎧 は善神ヌースの加護を受けており、邪悪な闇の生き物を遠ざける力を持っていた。迷路 のような地下通路の中で、たまたま出会った闇の生き物達も、ほとんど彼らの手で、葬 られている。 ゲールの持つ古文書の地図を頼りに、ここまで来た彼らだが、相当奥深い地下に来て いることは、確かであった。地下深い所には、闇の生き物すらおらず、まるで墳墓の地 下へ入り込んでしまったようだ。 松明を翳し、先頭をすすむゲールの前に、真っ直ぐ下へ向かう階段があった。 「ここを、下りきったところに宮殿の入り口がある」 ゲールとジークは、ほっとため息をついた。どんなところであろうと、この地下通路 よりはまし、といった気分になっている。ほとんど変化のない単調な闇は、ジークとケ インの神経を滅入らせていた。二人のゲールの部下は、終始無表情である為、なにを考 えているかよく判らない。元々、東洋系の人種である彼らの表情は、読みにくかったが 。 ゲールは明白に、緊張しているようだ。この先に、宝物が眠っているというよりも、 未知の世界に踏み込むことに、精神を高ぶ
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