長編 #3072の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
【34】 朋子の部屋 「くそっ!!」 机を叩く観代 「脅しかよ」 外・星空。 朋子の部屋。 時計の針だけが動いている。 しばらく何かを考えていた朋子だが、 「あたし、水城さんのとこ行ってみようか」 朋子、つぶやく 「馬鹿何言ってんだよ」 「だって」 「じゃあいつの嫁さんになるのかよ」 「・・・」 「もうよそう、警察や他の機関が絡んでるとしたら、俺達には どうしょうもないよ。自分の教え子を助けたいという気持ちも 自分の教え子が事件に手をかしている、遣瀬ない気持ちもわかるけど。 これ以上やると、俺達の人生までおかしくなっちゃうよ」 「としお・・・そうじゃないよ」 「?」 「確かに最初は、担任だからって思ってた、でも、今は違うんだよ。 自分でも信じられないんだけど、そんな事もうどうでも良くなっているの。 あたしずっと、親の期待に答えようって生きてきたような気がする。 だからいつしかいつもいい子でいなきゃって思ってきた。一生懸命勉強して、 念願の先生になって、やっと自分のクラスを持つことが出来て、生徒もいい 子ばかりで、敏夫みたいなやさしい恋人がいて、わたしは幸せなんだって思って きた。でも、ずっと限られたレールの上だけを歩いてきたような気がするの、 確かに列車から見える景色はきれいだけど。でももっと違う風景もあるんじゃ ないかって、このまま、ずっと一つのレールだけを歩き続けていいんだろう かって。うまく言えないんだけど」 「いいじゃないか。普通で」 「・・・」 「じゃ、あいつと結婚するのかよ」 「それは、ない。けど、そういうことを言ってるんじゃないよ。 わたし、真実が知りたいの。わたしが知らない世界がある のなら見てみたいの」 「どうかしちゃったのか、おまえ」 「かもしれない」 「危険だ。あいつ等の所にいくなんて、自殺行為だ」 「・・・」 「それに、あいつ等がやってること認めるのか」 「そんな事ある分けないじゃない」 「人殺しなんだぞ」 「ただ・・・わたしは、わたしは真実を知った上で判断したい のよ。こんな中途半端で終わらせたくないの、こんな気持ちのままじゃ、 何も手につかないよ、だから」 「だから」 「お願い今度だけは、わたしの思う通りにやらせて」 「・・・俺の気持ちは考えてくれないのか。 あいつの所にいったら、二度と元の暮らしが出来ないかもしれないんだぞ」 「わがままいってごめん」 「・・・」 「でも、・・・帰ってくるから、わたしが好きなのは敏夫だけだから」 「俺も一緒にいく」 「(首を振る)」 「どうして」 「(首を振る)」 朋子観代を見つめる。 「・・・俺に出来ることはないのか」 観代、朋子を抱き締める。 【35】 同、朋子の部屋 朝起きると、隣に観代がいない。 朋子裸で起きると、ブラウスをはおる。 カーテンを開けると、朝日が飛び込んでくる。 眩しそうに目を細める。前の公園では子供たちがバトミントンをしている。 机のうえに置き手紙。 「俺は俺のやり方でやらせてもらう」 【36】 水城医院の前 観代現われる。 医院の裏にある倉庫を見下ろすような目付きで見ている。 そして辺りを見回す。白のカローラを見つけ近づいていく。 カローラの運転席の下山。口からよだれを垂らして寝ている。 窓ガラスを叩く観代 「おい」 下山だらしない顔で目を覚ます。 【37】 コンビニエンスストア 朋子。インスタントカメラと花火とライターをレジに出す。 【38】 水城医院の前の通り。 カローラの横を通り過ぎる朋子。 カローラの中、観代が下山に合図する。 下山、車から出てくると、朋子に駆け寄る。 朋子と下山何やら話している。その時そっとポケットに何かを入れる。 朋子軽く頭を下げて別れる。 下山カローラに戻ってくると運転席に乗り込む。 「自分で話してくれば良かったのに」 「それよりうまくいったか」 「まかしてくださいこっちはプロですよ。それより、その話し本当なんですか。 いまいちリアリティが無いなあ」 と言いながらも、無線機のチューニングをしている。 観代はテープレコーダーを握っている。 「来た」 無線機から人の歩く音。そしてチャイムの音が聞こえてくる。 【40】 水城の家の玄関。 平静を装っている朋子。 インターホンからありさの声。 「ハーイ。どなたですか?」 「高田だけど」 「先生?」 「お父さんにお話があるんだけど」 しばらくすると玄関のドアが開いてありさが出てくる。 「先生」 少し驚いているありさ。 「お父さん居るかなあ」 「書斎で書き物してるはずです、呼んできます。あっ、上がってください」 スリッパを出すと、 「どうぞ」 と、応接間に招くありさ。 応接間はさすがお医者さん、絵画が飾られ高そうなお酒がカクテルキャビネットに 並んでいる。 「ちょっと待っててね」 ありさ出ていく。 朋子、ショルダーバックに入れた取りっきりコニカの包装紙を外す。 お父さん来る。 「やあ、先生。お早ようございます」 朋子座ったままで軽く頭を下げる。 お父さん、先生の前に座る。 「今日はなんですか。先生。家庭訪問ですか」 「似たようなものです」 「ははは、さすが先生。わたしが見込んだだけのことはありますね」 「昨日の電話のことですが」 「ほう、その気になっていただいたとか」 「電話ではよく解らなかったものですから。もっと詳しくお聞きしたいと思いまして」 「なるほど、そういうことですか」 「これ以上深入りしない方がいいとはどういう事でしょう?」 「ほほう、そちらから攻めますか」 「教えていただきたいのですが」 「わたしは構わないんですよ。それより出来れば全てを知ってもらいたいぐらいです。 でも、きっと世間ではわたしのしている事を、犯罪だとか非人道的だとか言う でしょう。もしわたしが全ての事実を話したら、他の同業者の方にも迷惑が かかります。他の業者の人がそうすれば、わたしも研究を続けることが出来ません。 だからそのような事を監視する政府の機関があるんです」 「政府の・・・」 【41】 カローラの中。 驚きの顔の下山。食い入るように聞く観代。 8につづく。
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