長編 #3069の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
【20】 日産マーチ 車内 「ありさって言う女の子も、結構理数系が得意って言ってなかったっけ?」 運転席に座り双眼鏡で水城の家を覗いている観代。 助手席で缶ジュースを握って座っている朋子。 「その子は、母親が27で亡くなってから親父と2人暮しなんだろう」 「なに、水城さんも・・・」 「もし、もしだよ、何か実験のようなものをやってるとしたら、一人じゃ難しいよ。 助手が欲しいんじゃないか」 「水城さんは、学級委員もやっている頭のいい子よ。いい事と悪い事の判断ぐらい 出来るわ」 「頭のいい奴や、おもてずらのいい奴に限って影で悪いことやってる奴らが多い んだよ。」 「なんて事言うの、水城さんが事件にかかわってるって・・・冗談じゃないわ」 「何言ってんだよ。一般論じゃないか」 「だいたい私、人体実験て言うのも信じれないし。第一、私の教え子がそんなことに 関与してるなんて・・・侵害だわ」 「じゃ、今までの証拠。白い車や女の子が焼却炉に捨てた服、それに父親が 昔事件にかかわっていたことを、どう説明するんだよ」 「いつも低俗なスキャンダルばっかり追い掛けてるからそんな物の見方しか出来ない のよ」 「ああ、てめえ、言ったな」 「言ったわよ。本当のことじゃない」 「そうかよ、ああそうかよ。先輩に頭下げておまえのために苦労して情報を仕入れて きれやれは、その言い草か。わかったよ」 観代、エンジンをかける。 「そんなに生徒が可愛いいんなら、そんな真実が知りたいのなら、頼りにならない俺 なんかに相談しないで、直接聞いてこいよ」 と言い、助手席側のドアを手を伸ばして開ける。 「降りろよ」 朋子観代をにらみ返して、 「降りるわよ」 「たまの休みも生徒といるほうがいいんなら、生徒とでも結婚しろ」 おもいきりドアを閉める と、くるま排気ガスを振り撒いて去っていく。 夜一人とり残された朋子。 「何よ、あいつ、最低」 【21】 同・外・夜 缶ジュース(ホット)手に、水城の家を見ている。玄関の近くまで行き、また戻って くる。が、意を決してまた玄関の所まで歩いていく。 深呼吸をすると。玄関にあるチャイムを押そうとする。 その時、後方で何やら物を落とす音。 振り返ると。 黒の皮ジャンを着て黒の帽子をかぶったいかにも怪しそうな男。落としたものを 拾い集めようとしている。 朋子が自分の方を見ているのに気付いて。 「あっ、別に怪しい者ではありません。どうぞおつづけください」 と言い下をみてまた拾おうとするが、あせってまた落としてしまう。 その中には、カメラや無線機のようなものまである。 「私は変態ではありませんから。お気になさらないでください」 拾い終わると白のカローラの方にゆっくり立ち去ろうとする。 「あっ、ちょっと待って」 追掛けると腕をつかむ。 「あなた、誰なんですか。何してたんですか」 「いや、私は決して・・・」 「・・・」 「怪しい者では・・・」 「大声出しますよ」 「ああ、すみません、私探偵なんです」 「・・・探偵・・・さん」 「そっ、そうです」 「本当に」 「本当ですよ、ほっ、ほら」 と言って、胸ポケットから身分証を取り出す。 確かにそこには「麻布探偵事務所 下山功一」と書かれており。顔写真もある 朋子つかんでいた手を放す。 功一(32)身形を直すと。 「私はこれで」 と帰ろうとする。 「あっ、待って」 再度引き止める。 「探偵さんが、一体何をしてたんですか」 「えっ?それはちよっと、企業秘密なんで」 「お願いです、教えてください」 「でも・・・」 「教えられる範囲だけでもいいんです」 「・・・あなたは?」 「あっ、わたしは、水城ありさの担任です」 「・・・ほう」 今まで逃げ腰だった功一やや身を乗り出す。 「先生ですか」 「はい」 「先生は、こんな夜に何しにいらしたんですか?」 「えっ、わ、わたしは・・・」 「・・・まっ、いいでしょう。依頼者の名前は言えませんよ。鉄則ですからね。 じつは、医師である水城氏について流れている噂が本当かどうか調べているんです。 合法的にね」 「うわさって・・・?」 「噂ですからね」 「・・・」 「多分あなたが聞いているのと同じですよ」 「じゃ、・・・・薬品会社の事とか・・・」 「あなた、なかなか・・・まあ、そんなようなものです」 「行方不明の子の事は?」 「えっ?それは何ですか」 「・・・あっ、・・・いいえ、こっちのはなしです。それで、何かわかったんですか」 「・・・いいえ」 「・・・そうですか」 「今日はそろそろ帰ろうかと思ってたときに、不振な人物が来たんで、 慌てちゃいましたよ」 「ごめんなさい」 「お一人ですか。私帰りますから、送っていきましょうか」 「いえ、いいです」 「そうですか」 「じゃ」 功一、朋子に名詞を渡す。 「何かあったら、連絡ください」 「(頭を下げる)」 「それじゃ、気をつけて、お休みなさい」 「おやすみなさい」 カローラに乗り込む功一。走りだし消えるくるま。 それを見送る朋子。 自分も帰ろうかと思い、もう一度水城の家を見る 倉庫に明かりが点いている。 そして、曇ガラスブラインドカーテンの向こうに明かりが洩れている。 そして、天窓が開いている。 今日は帰ろうと思い歩きだすが、天窓が開いているのが気になってしまう。 そして戻ってくる。 塀づたいにその建物の近くに寄っていく朋子。その建物をよく見ると、 隣の建物を使ってなんとか屋根に登れそうである。 「・・・」 しばらく葛藤するが決心したか壁に手を掛け登りだす。 【22】 ありさの家・実験室 ピッピッと機械的な音、規則的に鳴り続けている。 その音に連動するように、モニター上の針が揺れている。 ありさ、コンピューターにメモを見ながらデータを打ち込んでいる。 お父さん、30個ほどある試験官にスポイトで1滴づつ薬品を落としていく。 実験室には今井美樹の歌が流れている。 【23】 庭を忍び足で歩く朋子。 倉庫まで行くと窓越しに中を覗こうとするが、見えない。 壁に耳を当てて、音を聞こうとするが、微かに音楽が聞こえてくるだけだ。 少し下がって上を見る。やはり天窓が少し開いている。空には満月が光っている。 辺りを見回すと。倉庫の壁に古い自転車。そしてドラム缶が山積みになっている。 朋子そこまで歩いていくと。自転車のサドルに足を掛けドラム缶に乗り移る。 【24】 実験室・中。 ありさカップにコーヒーを注いでいる手を止めて、 「ん?何か外で音がしなかった」 「原崎さんちの猫だよきっと。ペットボトル置いといたのにな」 【25】 倉庫・屋根。 朋子足を滑らして落ちそうになっていが、 なんとかはい上がる。そして、そろりそろりと天窓に近づいていく。 天窓の枠に手を掛けると、ゆっくりと覗き込む。 「!!!」 顔面蒼白になる朋子。声を出しそうになる自分の口を自分で押さえる。 そこには、大きなガラスの容器に入れられた裸の美穂の姿。腕や胸の辺りから 無数のコード、口を覆うように着けられたマスクからチューブがのびている。 それが数々の計器類とつながっている。 お父さんが何かしてるのが見える。そこに、ありさがコーヒーを持っていく。 「(水城さん・・・)」 お父さんカップを受取り口にする。 「んー。ブルーマウンテンだね。 んっ?」 お父さんの野性の感が何かを嗅ぎ付けた。お父さん近くの机の上にあったメスを 素早く投げ付ける。 「そこだ!!」 メス朋子の目の下の窓枠に突きささる。 「ひっ」 驚いて、窓枠から手を放し、屋根から転げ落ちる朋子。 5につづく。
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