長編 #2927の修正
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逃走 第四章 ケル 「現場を最初にご覧になったそうですが・・・」 小山田と名乗った刑事は彼を不安と恐怖のどん底に落とした。 声もそうだが風体も更にドスがきいている、身長は180くらい、体重は おそらく90キロはあるだろう、職業柄か顔付きはどんな凶悪犯も逃げ出すで あろう、一介の高校生を縮みあがらせるには充分すぎるほど。 「どうかされましたか?顔色が悪いですよ?」 おおよそ顔つきと声からは想像できないほど丁寧な喋りだったが、彼が平静を よそうには至らなかった。 「まあ仕方がないですね、自分の学校の教師が殺されて、しかもその犯人が 同じ学校の生徒なんですから、冷静でいる方がむりですね・・・」 「そ、その事なんですが・・・・」 ようやく声を絞りだした彼だったが、余りにも小さかったようで小山田は話しを 続けた。 「幸か不幸か、ある女生徒が犯行を目撃していたので、今まで証言をとっていた んですよ、たしか大友さんだったかな?」 「目撃!!犯行の瞬間を見ていたんですか!?」 彼は思わず叫んだ。 「ええ、犯人である・・・名前は言えませんが、男子生徒が教師を刺すところを 目撃したんですよ、ハッキリとね」 彼は頭からサッと血が引いていくのを感じていた。 全ての状況は彼に不利だった、だが彼は何故か冷静さを取り戻しつつあった、 それが何故かは彼にも判らなかったが・・・ 彼女は少なくとも俺より後に部屋に入ってきた、俺が犯人でない以上 後から来た彼女に犯行の瞬間が見れる訳が無い、混乱してありもしない事や 見もしない事を喋ったのだろう・・・俺を犯人と思ったくらいだからな・・・ 「それで貴方は何を見たんですか?犯人の姿は見ましたか?」 !! どう答える? 自分が犯人と間違われている事を話すべきか? ・・・・・待て!どうも変だ、混乱して話した割にはずいぶん警察は した証言の割には、ずいぶん警察は 信頼している様じゃないか!つまり、彼女はそれだけ信憑性のある証言をした という事じゃないだろうか?どういう事だ!!#゙女は何故嘘の証言を? 警察を信用させるような巧妙な嘘を!? 「どうしました?何か見たんじゃないんですか?」 「あ、いや、僕は犯人は見なかったですし・・・ その時、小山田のつけていた携帯無線がなりだした、彼が何かのスイッチを入れると 無線機から声が聞こえてきた。 「警部補ですか?容疑者の生徒の山城の写真を入手しました、今そちらに持って いきます!!」 「了解!!」プツッ 「ああ、ごめんなさい、話しの途中で」 彼に決断すべき時が来た、しかし時間はあまり無かった。
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