空中分解2 #2245の修正
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悩ましい夜が更けて、また、こうしてやり過ごす。一晩中話している。相手は、 毎夜電話をしてくる男性。 手酷く振られたその痛みが心地良いと言う。私に悪女を演じさせ、私をなじり、 最後に私に聖母を演じさせる。 心に秘めた言葉。 私だって夜はつらいのよ。 私だって、夜は、一人なのよ。 誰もが自分だけ不幸だと思っている。 夜は甘美で退廃的に何もかも感傷にすり替える。 悩ましい夜が更けて、朝になる迄。 狂おしい夜が更けて、朝になる迄。 これは何人目の夜の生け贄か。 電話が鳴る。私は孤独から逃れる為の術を知らない。呼出音にあらがう為の術 を知らない。睡眠はいつもどこかにいってしまう。そして、足音を忍ばせ戻って 来ては、知らないうちに私を閉じ込める。 今夜も一晩中話している。 1992.10.6.10:45 終 楽理という仇名 こと 椿 美枝子
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