空中分解2 #2159の修正
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沙織からの連絡を受けた時、早瀬は入手済みの情報を整理していた。 「私、沙織、早瀬ちゃん今から会えない?」 早瀬に取っては、待ち望んでいた一言であったが、今はそれを手放しで喜ぶ気分には なれないかった。 ともあれ、情報分析をほぼ終えていた早瀬は、沙織と会う時間と場所を約束すると、 別の場所へ電話をした。 何も話さず、早瀬の唇だけが高速で震えている、早瀬たちだけに通じる連絡方法なの だが、早瀬達にも使えるテレパシーじみた能力に比べると盗聴される可能性が少ない為 に、彼等の常套連絡手段となっていた。 電話を終えた早瀬は、沙織と会う為に身支度を整えると、沙織に従わせている自分の 影からの情報を読みとった。 「今の所、異常は無い様だな」 呟くと、部屋を出たが、妙に心に掛かる事があって、懐に納めた銃に手をやってその 握り具合を確かめた。 「今更、こいつが俺の自身の力より頼りになるとは思わないが・・・」 早瀬には漠然とした予感が、あったのかもしれない。 マンションの玄関を出た所で、早瀬の耳元を鋭い音が通り抜けたのだ、それもサイレ ンサー付きの銃で至近距離から・・・。 早瀬の対応はいつもながら素早かった。 (こんな攻め方するのは、普通の人間だ、俺の同類じゃ無い) 早瀬は、この判断から、先程は役に立たないと思いつつ懐に入れた銃を取り出すと、 暗がりへ走り込み反撃の体制を整え、敵の数を数える。 (1・2・・・・8人か?) 早瀬は、マグナムを射った、住宅地の真ん中でその轟音は異様であり近隣の住人に騒 ぎを知らせるのに充分は効果があったが、敵からの反撃も激しく、誰も出て来ようとは しなかった。 敵の銃撃をくぐりながら、一人づつ確実に倒した早瀬が、最後の一人を倒し敵の所属 を確かめようとした時、近隣の住人が通報したのであろうか、パトカーのサイレンがい きなり至近で聞こえた。 (これじゃ、敵を確認している暇は無いな) 決断を下すと、早瀬は常人の目には止まらぬ早さで現場を離れると、何食わぬ顔で通 りに出て、沙織との待ち合わせ場所へと向かった。 沙織と会う事にした喫茶店には、沙織の方が早く到着していた。 早瀬に最初に浴びせられたのは、質問の嵐だったが、早瀬はそのどれ一つにも正確に は答えなかった、いや答えられなかったと言う方が正解かも知れない、何故なら早瀬自 身が敵の規模や何故沙織を狙うのかと言った点について調査の最中であり、さほどの事 は、解っていないのだった。 一つだけ、正確に答えてやれた事は、自分には分身を作り出す能力があり、その分身 は、実態の薄い影の様な存在だが、自分の戦闘能力をほぼ全て備えていて、それを沙織 の身辺にいつも張り付かせているから、沙織の危機を自分が関知出来ない事が存在しな いと言う事だけであった。 「ふーん、早瀬ちゃんって、とんでもない人だったんだね」 感心げに呟く沙織の言葉も、今の早瀬にとってはある意味で針の様であったが、それ よりも、こんな時でさえ沙織と共にいる時間に楽しみを感じている自分の気持ちに不思 議さを覚えていた。 「沙織、どちらにしても心配はする必要は無いよ、俺の仲間も動いているし、俺の力 は、奴らに引けをとる程ヤワじゃ無い」 そんなありきたりの言葉を口にしながら、早瀬はコーヒーを口に運んで時間を潰して いるのだった。 (この時間が、いつまで続けられるのだろう?) 早瀬の心中の不安は、募るばかりであった。 QUB38517 【神奈川】 グレイ
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