空中分解2 #2113の修正
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〜刹那の恋〜 妙子はいつかの夜、街で引っかけた女の人だ。(いや、僕が引っかかったのか な?)本人の言うのを信じるなら、年は22歳ってことだ。 「タミオくんかわいいから、ちょっと寝てみたいと思ったのよ」 その時、帰り支度をしながら舌を出して妙子が笑った。19歳になった僕に“ かわいい”はないだろ?と思いつつ、僕も笑った。それはほんの数カ月前のこ となのに。 「正直に答えてね」 と妙子に言われて正直に答えた、僕が馬鹿だった。 「ねぇ私のことどう思ってるの?街で引っかけた女だからって、見下してない ?馬鹿にしてるんでしょっ?!」 「そんなことないっ、他の女の子と同じだよ」 「・・・同じ・・?特別じゃないの?」 「う」 「・・・・タミオくんて私のこと好き?」 「好きだよ」 「・・・好きって言葉は便利よね。じゃ愛してる?誰よりも?だいたいタミオ くん、私のこと愛してたことってある?タミオくんのそういうあいまいな態度っ て、優しいっていうより残酷だよ。」 「そーかなぁ」 そうかもしれないなと僕は思う。それにしても、いつの間に“恋愛”になった んだろう。ただ僕は、かけがえのないものだと思ったわけでもないけど、妙子 を愛しいと思った瞬間はある、確かにね。 例えば目配せした一瞬だったり、宙を舞う白い指先だったり、ふと呟いた言葉 だったり、俯くうなじだったり、睨んだその目だったり・・・何って限定でき ないんだけど。とにかく僕にだって本当に、胸が痛むくらいに人を愛しいと思 う瞬間はあるんだ。抱いている間、話をしている時、そばにいる瞬間、それ以 外の何を根拠に気持ちを欲しがるんだろう。本当のところ、僕は彼女の気持ち なんて分からないし、彼女にだって僕の気持ちは分からない。今も昔も、僕に は追いかけてまでそばにいたいと思った女なんていない。これから先もそんな 女と会うことなんてないのかもしれない。 妙子が何か言うけど、もうどうでもよくなってくる。僕の気持ちなんてふらふ らしていて信用ならない。それなのに、結局ほんの一瞬の確かなものだけを信 じているのがこの僕だ。と思ったら、心に真っ暗な陥穽が開いて足元から墮ち ていくような気持ちになった。 おわり
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