空中分解2 #1976の修正
★タイトルと名前
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〜1995年の慰安会〜 暁子はお菓子と使い捨てカメラを買いに、後輩の杉山とコンビニエンスストアに 入った。次の日から暁子の職場では2泊3日の慰安会で伊豆に行くのだった。杉 山がレジに、使い捨てカメラと一緒に持って来た、それを暁子は見付けた。 霊感フィルター。 「・・・・何これ」 「え、霊感フィルター?だって要るでしょう」と、当然って顔の杉山。 「何で?心霊写真でも撮るつもり?」 「撮らないつもりだからですよ・・・暁子先輩、もしかして知らないの?」 暁子は25歳、杉山は20歳。暁子は外見は21くらいにしか見られないが、こ んな時は年齢のギャップというものを感じてしまう。杉山は説明をはじめた。 「えーっとですね。ちょっと霊感が強いと写真とる時、霊がうつるでしょ。やっ ぱ楽しい旅行の写真で、怨霊とかうつると気分良くないですよね。このフィルタ ーを付ければ、オーラや霊関係が写らないんですよ。」 「・・・知らなかった・・・杉山くんて、霊感強いの?」 杉山は慌てて首を振った。 「いや、俺は見える程度なんスけど・・・。新入社員はもぅ結構キテますよ」 暁子は後頭部がクラクラした。 「じゃ・じゃあ、もしかして新入社員の自己紹介の欄に“趣味・チャネリング” とかあったのも・・・あれってマジだったとか?」 「・・・先輩、冗談だと思ってたんですか」杉山は呆れて言った。 暁子の子供のころ、いや、高校の頃だって、そういったいわゆる“霊感の強い子 ”というのも居た。しかしそれはごく少数で、特殊なことと見られていたのだが・ ・・。“幽霊なんていない”とか“目に見える物がすべて”と言い切れた物質社 会はすでに終わりをつげていた。1995年。そういう時代なのだ。 以前は食中毒などが幅をきかせたこの季節、現在は新聞の3面記事に“学童が集 団プール入水拒否”などの記事が頻繁に見られる。「(プールの)水面に去年溺 れて死んだ◎ちゃんの霊が見える」等。若年層ではほとんどのものが、霊的な能 力を普通に持つと言われてる。その原因は定かではないが、ここ数年来の宗教、 占い、まじない等のブームの影響、そういった神秘主義の果ての現象と言われて いる。 暁子と杉山はコンビニから出た。駐車場で、暁子は先程から気になっていたこと を杉山に尋ねた。 「あのさー。杉山くんも、霊とかオーラとか見えるの?」 「そりゃ、見える・・・っていうか、分かりますよ。」 「じゃあ、私のも見える?」 「うん・・・オーラは色も強さも並ってトコですけど・・・背後霊がねー、派手 な赤い服の若い女の人みたい。」 「げげっ」 暁子は背筋がぞっとして慌てて振り返ったが、彼女にはもちろん見ることはでき ない。杉山が車にお菓子の袋を入れながら笑った。 「先輩ー。そーんな、今さらびっくりしたって。以前から居るんですよー」 「知ってたの?昔から?何で言ってくれないのよー」 「だって・・・別に言うほどの事ぢゃ・・・」 暁子は溜め息をついた。“幽霊なんていない"とか“目に見える物がすべて"と言切れた、昔は良かった。 「昔は良かった」 口に出して言うと、暁子は5つの年の差は大きいなぁとまた少し溜め息をついた。
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