空中分解2 #1804の修正
★タイトルと名前
★内容(1行全角40字未満、500行まで)
「ああ、痛てえ、痛てえ」 耳を押さえながら、やっとの思いで、海野は、家にたどり着いた。 玄関を開けると、キーン・キーンと変な音がする。なんじゃ?この音は。鼓膜までやられたのかなあ。 音をたどって居間まで行くと、変なおじさんが、バイオリンの稽古をしていた。 「お父さん!」と海野は言った。「一体、何をしているんですか!」 「何って、お前、見ての通りだよ」 「お父さん、気でも狂ったんですか?何で、バイオリンなんて・・・・」 「お前こそ、何を言っているんだ?私を誰だと思っているんだ?」 「乞食じゃなかったんですか?」 「馬鹿もの!あれは、世をしのぶ仮の姿じゃ」 「じゃあ、本当のお父さんは、何者なんですか?」 「それを、私の口から言わせる積もりか?もう読者は気が付いているのに」と、お父さんは、バイオリンの弓に松脂を塗りながら言った。 「でも、教えてあげる」とお父さん。「何を隠そう、私は、あの、世界的バイオリニストのウンノだ!」 「ウンノ?」と海野は耳を押さえた。「気が付かなかったあ。海野って、ウンノって読むんですか」 ウンノは、弓をさすりながら泣いていた。 「それにしても分からないなあ」と海野。 「私の気持ちなんて、お前に解ってたまるか!」とウンノ。 「この弓さ、たった80万の弓を貰ったばかりに、N響のコンサートマスターも、芸大の教授も首になったんだ!」 「違います、違います」と海野は言った。「僕が分からないのは、お父さん、そのヘアースタイルですよ」 「なぬ?」 「どうして、リーゼントなんてしているんですか?」 「ああ、息子よ!お前はユージン・イザエを知らないのか!」 「全然知りません」 「そんな事よりも」とお父さんは、バイオリンを首にはさむと言った。 「やっと、10年間の屈辱の日々に終止符が打てそうなんだ」 「どういう事ですか?」と海野。 「ブッシュが来ているだろ?」 海野はドキッっとした。 「実は今夜」とお父さん。「アマコスト主催の晩餐会があるんだ。そこで、私は、弦楽4重奏をするんだよ」 大使が大統領を招くなんて、聞いた事ないけれども、まあ、いいや。 「どんな人が来るんですか?」と息子。 「聞いて驚くな。ビオラはプリンス・ヒロだ」 「お父さん、あなたが乞食をしている間に、彼は皇太子になりました」と息子。「他には、誰?」 「ケント・ギルバートとかいう、変な外人も来るらしい」 「ブッシュは来ないんですか?」 「勿論来るさ。主賓じゃないか!」 「しかし、貧血で入院していると聞きましたが」 「何でも、塩を1瓶なめたら、血圧が上がって、調子よくなったんだって」 ふーん、と言うと、突然、海野は、ウンノに飛びかかって、 ストラデバリウス(金3000万也)を取り上げると、お父さんの指を、ストラデバリのけつで、ごつんごつんとやった。 「何をするんだ、指が、指が、おい、見て見ろ、潰れてしまった!」 「安心して下さい」と海野が言った。「お父さんの代わりに、僕が演奏して来て差し上げます」 「本当かい?」 「本当です」と海野。「僕が、一度だって、嘘をついた事がありますか?」 「ない!お前は、親孝行だ、いい息子だ」 「そうでしょう?」 「これで、安心だ」とウミノ。「私は、こんな指だし、今夜の晩餐会の演奏が心配だったんだよ」 「僕にまかせて下さい!お父さん」 「おお、息子!」と、ウンノは、涙を浮かべながら、海野に抱きついて来た。「お前みたいな息子を、私は誇りに思うぞ」 「ところで、お父さん」と海野が言った。「分からないんです」 「バイオリンの弾き方がか?」 「違います、違います」 「一体、何が分からないって言うんだ?」 「どうしてアメリカで遊説中のブッシュが虎ノ門病院で回顧録を書いているのか?って事です」 「お前、気は確かか?」とお父さんは、私の額に、血だらけの手を当てた。「どうしてそんな事を考えるんだい?」 「だって、お父さん、これをUPしようとしたら、そんな事が書いてあるんですよ!」 「それはだね、いいかい息子よ、よく聞きなさい。ここで、膿を出し切っておけば、次回のリレーQでは・・・・」 海野は、額に当てたお父さんの手首を掴むと、グルリとねじって、わき腹に蹴りを一発。「なななな何をするんだ?」とウンノ。「肋が折れてしまったぞ」 「お父さんがいけないんです」 「何かいけない事でも言ったかい?」 「ええ、お父さん、そうです。 次回のリレーQの練習だ、なんて、作者が興ざめする様な事を、作中人物が言っていいと思いますか?」 「おお、息子よ、私が悪かった、本当の事を教えてあげよう」 「本当の事なんて、知りたくありません、お父さん」 「じゃあ、私にどうしろと言うんだ?」 「死んで下さい!」 「どうして?」 「これ以上、人物が増えると、収拾がつかなくなるからです」 「分かった、分かった、では、死のう、毒を持って来ておくれ」 「何処にあるんですか?」 「台所の流しの下に青酸カリがるから。塩に似ているから、間違えないでね」 (つづく....カナ?)
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