空中分解2 #1792の修正
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砂堂はノートパソコンをしまうと、チャイナドレスの女の後を追おうと立上がった。 海野は慌てて砂堂の背広の裾を引っ張った。 「ちょっと待てよ。その『ブラック・ジャンプ』だけどさ。俺まだ詳しい話を聞いて いないぜ。おまえに仲間にならないかと誘われた時は、ヤングジャンプの愛読者クラ ブみたいなもんだろうと軽く考えていたんだ。だけど何だかヤバい組織みたいだな」 「心配いらん。俺を信用してくれ。うまくいけば何億のカネが手に入るんだ」 紫色のチャイナドレスの女はカウンターの一番奥に座っていた。砂堂はその隣のイス に腰を降ろし、少し遅れて海野が砂堂の隣に座った。砂堂は一呼吸おいてから小声で 女に言った。 「・・・わたしのラバさん」 女は驚いて振り向いた。ビーズのイヤリングが揺れて微かな音を立てた。ミニチュア 人形のような精巧な造りの顔の中の薄い眉毛が少し釣れ上がった。砂堂はゆっくり繰 り返した。 「わ・た・し・の・ラ・バ・さ・ん」 「オホホホ。『酋長の娘』。合言葉ね。いきなりだったんで驚いたわ」 「私『影』です。こちらは『ジャッカル』。よろしく」 「わたしジョドーです。ジョドー・パッカリング」 ジョドーは手を差し出して握手を求めた。ドレスと同じ紫のマニキュアが光っている 指を海野が握るとパウンドケーキの様な感触がした。 「今度の作戦は大変よ。覚悟してね。じゃ早速私のアジトへいらして」 女は立上がるとスタスタと出口へ歩いていった。男2人は後に続いた。店の中には嘉 門達夫の「替え歌メドレー」が鳴り響き、何だかよく分からない集団は相変わらずバ カ騒ぎをしていた。店の隅のテーブルで、1人の男がカウンターのほうをじっと見て いた。彼はジョドーと男2人が出ていくのを見届けると、背広の内ポケットからマイ クロカセットレコーダーを取り出した。そしてマイクに口を寄せて言った。 「タイアン。今6月13日午後4時。ジョドーが男2人を連れて『喫茶RR』を出て いった。これから後を追う。ところでこの店の『うなぎパイ』は最悪だ。食うんじゃ なかった」 (続く)
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