空中分解2 #1774の修正
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秋田県に象潟(きさがた)という景勝地がある。 宮城県の松島に劣らず、 島々が美しい。 象潟は雨に縁がある。 松尾芭蕉がここを訪れたとき、雨が 降り続いた。 「松島は笑うがごとし、象潟はうらむがごとし」といって、残 念そうに、ここを去ったそうだ。 雨の象潟はとてもいい。 象潟の島々は田圃の中にある。 地震で、海底が隆起して陸地になってしま ったそうだ。 その島の一つに蚶満寺(かんまんじ)というお寺がある。 古 いお寺で、いろいろな話があるが、むつかしい方は省略。 蚶満寺の境内に大木があって、太い幹が二股に分かれたところに、小さな石 のお地蔵様が座っていらっしゃる。 「木登り地蔵様」として、有名だそうだ。 地上に、何度降ろしてあげても、このお地蔵様は、スグ、木の上に戻ってし まわれる。 この地方が海であった頃、海で遊ぶ子供たちを見守っておられたのが、この お地蔵様である。 子供たちが、波に呑まれそうになったり、危険が迫ってき たら、このお地蔵様は手をさしのべて、助け上げた。 大人たちは、それを知 らなかった。 だから、お地蔵様をなんべんでも、地上へ降ろした。 お地蔵 様は、そのたびに木の上に登っていかれた。 現代の交通事故から、年寄り子供を守ってくださる 「木登り地蔵様」は、 いない。 1992−06−07 遊遊遊遊(名古屋)
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